「東京モーターショー2011」で日野自動車（日野市日野台3）が展示していた国内初展示となる超大型ダンプトラックが12月11日、工場に戻るために都内を走行し話題を呼んだ。

周囲と比べても巨大

　東京ビッグサイト（江東区）で、12月2日から行われた同展。同社は商用電気自動車のコンセプトモデルやプラグインハイブリッドトラック、来年1月から始まる「ダカールラリー2012」で運転される参戦車などを展示。その中でインドネシア・カリマンタン島の鉱山で使用されている超大型トラック「HINO 700 Series」の展示も行った。

　同社の中で最大級の大型トラックとなる同車。最大積載量は乗用車35台分に当たる35トン。一般的な大型ダンプトラック3台を超える採掘資源を運ぶことができ、現地では石炭の採掘などで利用されている。

　今回は「日本国内では出会うことのない日野車」として参考出展の形で展示。荷台部分は現地で組み立てたため、トラック全体を国内で展示するのは今回が初めて。展示に際しては、「現地で活躍していた車両を持ってきた」と同社の広報担当者。過酷な環境で働く車であることから、「土や傷が付いた状態でそのまま見ていただこうかとも思ったが、国内でお化粧し直して展示した」と話す。会場では採掘現場をモチーフにした階段から運転席に乗り込んで乗車体験をすることができた。

　イベント最終日の今月11日には、17時の閉会後すぐに準備を始め、19時ごろには東京ビッグサイトがあるお台場を出発。埼玉県日高市にある「日高配車センター」まで自力で移動した。今回は国内で走行することを受け、仮ナンバーを取得した上で前後に回転灯をつけた車にガードされる形で運転することになった。

　当日は銀座、新宿など都内を走り抜け、出発から2時間かけて八王子を通過。周囲から注目を集めた。