山野美容芸術短期大学(八王子市鑓水)で5月19日、美容総合学科の2年生が新入生をフェーシャルエステでもてなすイベント「ウエルカムデー」が行われた。
今回は昨年4月に新設された総合エステティック専攻の学生が新入生と交流を図ろうとイベントを企画。「後輩に1年前の自分たちが苦労した部分をおもてなしの形で見せることで安心感を与えることができる」と入試・広報課の松崎さん。「精神的に癒やしを与えることで、1年間頑張ろうというメッセージも込めている」
女子のみの同専攻。授業は理論から実技までクラスの数も多く、全国から集まった学生の中には下宿生活を送っている人もいる。しかし、「今の2年生は一期生で、彼女たちにはこれまで悩みを相談できるような先輩がいなかった」と同専攻の教員。「『自分たちが困った分、交流ができたら』ということがテーマになっていると思う」と話す。
学生たちは昼休みに弁当を持ち寄りながら企画を練り上げ、当日は新入生をモデルにフェーシャルエステを施術。カウンセリングやクレンジング、マッサージ、パックなど1年かけて学んできたことを実践していった。廊下には机を出しハンドマッサージを行う場も設け、会話を楽しみながらお互いの仲を深めた。
「1年生は覚えが早くて笑顔がすてき。いい子ばかり」と同専攻2年の伊藤香苗さん。日頃、新入生と交流する機会はないというが、「今年は私たち先輩がいるので、分からないことがあったら聞いてほしい」と話す。「自分が苦労したことがあったら、どうやって乗り越えてきたかを今後の後輩たちに伝えていってほしい」とも。「とにかく練習して、みんな仲良くして、すてきなエステティシャンになってほしい」と後輩の活躍に期待を込めた。
同大は日本初の美容師養成短期大学として1992年、山野学苑(渋谷区)を母体に開学。昨年4月に改組し同学科が誕生。美容デザイン専攻など4つの専攻を設ける。