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工学院大学、クラス1位&部門チャンピオンに-秋田・大潟村のソーラーカーレースで

クラス1位と部門チャンピオンを受賞した工学院大学チーム

クラス1位と部門チャンピオンを受賞した工学院大学チーム

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 工学院大学八王子キャンパス(八王子市中野町)に拠点を置く「ソーラーカープロジェクト」が7月31日まで、秋田県大潟村で行われていた「2012ワールド・グリーン・チャレンジ」の「ソーラー&FCカー・ラリー」で部門チャンピオンなどを受賞した。

車検に臨むソーラーカー「KGU_S12」

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 学生による理工系活動を支援しようとキャンパス内に設けられた「夢づくり工房」をベースに、2007年8月から進められている同プロジェクト。同大学機械システム工学科の濱根洋人准教授が代表を務め、イベントやレースにも数多く参加している。

 1周25キロのコースを3日間、24時間走って総走行距離を競う同レース。今年も同チームはソーラーカー部門「チャレンジクラス」に参戦し、レギュレーションで定められている全長5メートル以内、幅1.8メートル以内、高さ1.6メートル以内に収めたソーラーカー「KGU_S12」で戦いに挑んだ。

 今回のモデルではロングランに耐えられるようチューニングした上で安全性を強化。ボディーを構成するカーボンの内側には衝撃を吸収する素材を採用し、「世界で一番安全なソーラーカー」と濱根准教授。チームリーダーで大学院機械工学専攻修士課程2年の高木さんも「もし事故が起きたとしても、ドライバーが無傷でいられるという思想で設計した」と話す。ドライバーを守るシートベルトも幅広のものとするなど、結果として、オーストラリア大陸約3000キロをソーラーカーで縦断する「ワールド・ソーラー・チャレンジ(WSC)」のレギュレーションも満たすものになったという。

 車検の段階で、「今年はクラス優勝したい」と語っていた高木さん。レース初日から7周を走行してトップグループに入った同チームは、2日目以降も順調に周回を重ね、3日間で36周を走ってクラス1位を獲得。ソーラーカー部門のチャンピオンにも輝き、有言実行を果たした。

 「天候にも恵まれて、みんなで協力して1位になれたのでとてもうれしい」と高木さん。パンクなどのトラブルもなく終えることができたという。「毎晩毎朝整備していたので、その辺りの準備が報われたのだと思う」。ドライバーを務めた大学院機械工学専攻修士課程2年の成澤さんも「どんどん改良されていくので快適に過ごせるようになった」と振り返る。

 来秋にはWSCの開催も控える。高木さんは安全性に配慮しながらも、「空気抵抗をもっと減らした新機体を作りたい」と目標を掲げ、「秋田でチャンピオンになり、オーストラリアでも優勝を飾りたい」と意気込む。

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