八王子駅に12月7日、青森駅へと向かう寝台列車「ブルートレイン」が停車し、その姿を一目見ようと多くの鉄道ファンらがホームに集まった。
今回の列車は旅行商品「寝台列車で行く青森散策の旅」に合わせて運行されたもの。12月1日から秋田支社と盛岡支社が共同で始めた「青森県・函館冬季観光キャンペーン」に合わせて、甲府駅が中心となって企画した。ブルートレインで甲府駅~青森駅間を往復する2泊3日の旅となっている。
八王子を通る形で「ブルートレイン」が定期運行されていたことはこれまでなく、臨時列車としても今年6月、旅行商品に合わせて6年ぶりに運行された「いわて平泉号」以来の運行となる。
昨日は急速に発達した低気圧の影響で日本海側は大荒れの天気となり、羽越本線ではダイヤが終日乱れたほか、寝台特急「あけぼの」が運休になるなどした。これを受け、ネット上では今回のブルートレインも運休になるのではと話題になったが、今日になって列車が甲府に向かって進んでいることが分かると、「走るんだ」「どこで撮ろうか」などと、あらためてその姿を収めようと動き出す人が現れた。「(列車を)回送できるかどうかというところだったが、ちゃんと手配できた」とJR東日本八王子支社甲府地区センターの担当者。「予定通りのルートで来られたと思う」とも。
今日も出発式直前の17時18分に三陸沖を震源とする地震が発生。宮城県に津波警報が発令されるなど大きな影響が出た。ネット上でも「ブルトレはどうなった?」などのコメントが見られたが、「中央線には影響がないようなので、予定通り出発することができた」という。
八王子では客の乗降のために停車。列車が到着する20時53分を前に、中央線東京方面のホームには鉄道ファンらが集まった。列車には「あおもり」と書かれたヘッドマークが取り付けられており、その姿を写真に収めようとシャッターを切る人たちも多かった。普段見ることがない列車を前に携帯電話で撮る女性や走る列車に向かって手を振る人も見られた。
「あおもり」号はこの後、中央線、武蔵野線、高崎線、上越線、信越線、羽越線、奥羽本線を経由して、8日昼には青森に到着する予定。八王子に復路の列車が到着するのは9日10時20分ごろ。