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八王子駅に「解像度の低いなまはげ」出現-駅職員が手作り

手作りで「なまはげ」の模型を製作した阿井さんら

手作りで「なまはげ」の模型を製作した阿井さんら

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 八王子駅中央線上り方面ホームに向かう階段の上に現在、駅職員が制作した模型の「なまはげ」が展示されている。

ラックも「なまはげ」で飾り付け

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 階段の上のスペースでは、旅行商品やイベント、キャンペーンなどの紹介を目的に手作り模型などを使った告知を度々展開。今年7月には、青森県青森市内で開催される「青森ねぶた祭」をPRしようと手作りの「金魚ねぶた」が登場し話題となった。

 秋田県の民俗行事として知られる「なまはげ」。今回は東北の冬を代表するキャラクターとして、日頃、びゅうプラザの窓口業務などに当たっている阿井さんらが模型に仕上げた。阿井さんらが模型を作るのは2作目。「『金魚ねぶた』の後は東北の祭りに合わせて七夕飾りなどもやっていた。その流れで何かできればと考えていた」と阿井さん。

 動き出したのは9月ごろから。骨組みを組み上げ、和紙を貼るなど当初は順調に進んでいたが、「なまはげは金魚と違って丸くない」(阿井さん)と凸凹のある造形を表現するのに時間を取られたと振り返る。「自分が思ったように凸凹を出すのが難しく、問題になってから1カ月くらい掛かった。『やってできなかったらしょうがない』という気持ちで進めていた」。窓口の裏に製作途中の模型を置きっぱなしにし、仕事の合間を縫っては手が空いた職員が作業を進めたという。

 完成した「なまはげ」は2頭身。100円ショップで買ってきたテープを割いて髪を再現するなど各所で工夫を施したほか、改札口そばの旅行商品のパンフレットを置いたラックも「なまはげ」で飾り付けた。仕上がりについては、前回と比べて「多少は進歩しているかな」と阿井さん。

 11月から展示を開始したところ、その姿を見た人が、「解像度の低いなまはげが現れた」とツイッターに投稿するなど話題に。阿井さんは、「子どもたちが、なまはげを見て、『すごいね』『怖いのが見えるね』と言っていると、あれは僕が作ったんだよと説明したくなる」と笑う。

 同駅では当分の間、「なまはげ」の展示を続ける予定。次回作はまだ考えていない。阿井さんは「期待されてしまうとおこがましい」としながらも、「『いいものを作らなければ』と考えてしまうと、完成度を意識してしまって一歩が踏み出せなくなってしまう。やることが大事」と話す。「地元の人に愛されるような、八王子駅に愛着を持ってもらえるようなものもできれば」と意気込む。

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