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被災地の子どもたちにXマスカード3万枚-中大教授がプロジェクト推進

学生から集まったカードを持つ田中拓男名誉教授とカードの回収ボックスを抱える西さん

学生から集まったカードを持つ田中拓男名誉教授とカードの回収ボックスを抱える西さん

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 中央大学(八王子市東中野)の田中拓男名誉教授と学生らが中心となって現在、東日本大震災で被災した子どもたちにクリスマスのメッセージカードを届けるプロジェクトが進められている。

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 昨年12月、宮城県七ケ浜町でピアニスト・畠千春さんのリサイタルが行われるのに合わせて始まった同プロジェクト。当初はクリスマスプレゼントとして集まったメッセージカードを会場に貼り出し、七ケ浜の子どもたちに配ることにしていたが、その趣旨に個人、行政機関、企業、団体を問わず48カ国の人々が賛同。昨年は全世界から約3万枚ものカードが寄せられ、その後、宮城県内の小中学校106校の生徒・児童全員にも配布された。

 最初は必要な枚数として30枚ほどと見込んでいたが、七ヶ浜以外のさまざまな地域からも「カードが欲しい」という希望があったことから、国内だけでなく世界各地の日本人会や日本語学校、大使館などにも協力を依頼。「世界の皆さんにとっては(震災後の日本の)情報が不足していた。それもあってか、わが事のようにカードを集める運動が起こって3万通までなった」と田中名誉教授。「クリスマスのメッセージカードは気持ちを伝えるもの」としたうえで、「いろいろ工夫してできるだけ良いものを送ろうとしてくれたし、『がんばって』と書けないから、たどたどしい日本語で『がんばて』と書いてあったりするのを見ると、涙が出そうでどうしようかと思った」と当時を振り返る。

 昨年は想定以上に集まったカードを置く場所がなくなってしまったため、仙台で活動する同大OBの事務所を開放してもらうなど、てんやわんやだったという。「1週間で2万通。すごかった」とプロジェクトに関わる同大法学部2年で復興支援団体「和みの輪」の代表でもある西さん。カードをもらった子どもたちは送り主と自主的にやり取りを始めるなどしており、「物資はもらうとなかなかお礼ができないが、メッセージカードはあげた人ともらった人の間のコミュニケーション。これまで『ありがとう』と言えなかった人たちにとっては、いいきっかけになったのかもしれない」と話す。

 今年もクリスマスに向けて全世界からカードが集まり始めており、同大八王子キャンパス内にある学生課窓口でも応募を受け付けたところ、学生から既に150枚以上のカードが寄せられた。「もっと情報をうまく発信して広めていきたい」と西さん。今回は子どもたちに配るだけでなく、カードの展示会を福島県内の各地で行うなど、さまざまな催しの企画も進めており、田中名誉教授は「本当の絆は何かがあった時に思いやれること。子どもたちのことをちょっとでも思ってくれたのなら、書いて送ってくれるとうれしい」と呼び掛ける。「カードが来れば来るほど子どもたちの笑顔も増える。クリスマスと新年のあいさつとして送ってもらえれば」とも。

 メッセージカードの送り先はフェイスブックでも確認できる。受け付けは今月末まで。

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