伊豆急行が所有する車両「アルファ・リゾート21」が2月9日、高尾～伊豆急下田間を往復する特急「リゾート踊り子」号として中央線快速電車の線路を初めて走る。

車両展示会では「ロイヤルボックス」も公開

　通常は熱海～伊豆急下田間などで運転されている同車両。正式名称は「伊豆急行2100系」で、1985（昭和60）年に登場した。「乗って楽しい車両」をコンセプトに、展望席のほか海中散歩の気分を味わえるよう演出されている「ロイヤルボックス」を設けるなど工夫が凝らされており、1986（昭和61）年には鉄道愛好者による「鉄道友の会」が優れた車両として「ブルーリボン賞」を贈っている。

　東京から伊豆方面への特急列車としては現在、「踊り子」「スーパービュー踊り子」「リゾート踊り子」がそれぞれ運行。中でも、「リゾート踊り子」号は2009年、南武線を経由して立川発伊豆急下田行きの臨時特急が運転され、大きな話題を呼んだ。

　今回は始発を高尾駅に設定。中央線経由での運転は初めてとなる。高尾発伊豆急下田行の81号は、6時32分に高尾を出発後、八王子、立川、国分寺、三鷹、吉祥寺、新宿と停車。新宿からは熱海を経由し、伊豆急下田には10時20分に到着する。

　伊豆急下田発高尾行の82号も運転。こちらは16時26分に伊豆急下田を出発後、20時11分に高尾に到着する。特急の運行に合わせ、旅行商品「高尾発リゾート踊り子号で行く伊豆」も展開しており、往復に同列車を利用する1泊2日のコースなどを用意する。

　グリーン車となる「ロイヤルボックス」を含めた8両編成で全車指定席。定員は416人。今月9日を皮切りに、10日・11日・16日・17日・23日・24日にも運行。3月以降も春の臨時列車として走る。運転日は3月2日・3日・23日・24日・30日・31日と5月18日・19日の各日。

　料金（片道）は、普通車＝6,150円、グリーン車（ロイヤルボックス）＝8,290円。