八王子の通信機器メーカー「エイビット」（八王子市南町）は3月5日、ウィルコム向けPHS端末「ストラップフォン2 WX06A」「イエデンワ2 WX05A」の2機種を発表した。

5月下旬の発売が予定されている「イエデンワ2」

　「ストラップフォン2」は、昨年1月に清涼菓子「フリスク」サイズのPHS端末として発売され大きな話題を呼んだ「ストラップフォン WX03A」の後継機。今回のモデルでも幅約3.2センチ、高さ約7センチ、奥行き約1センチ、重さをバッテリー装着時で32グラムに収め、コンパクトボディーを実現した。

　新モデルではEメール機能を追加。可動式アンテナを搭載し電波感度の向上も図った。ブラックのみだった色はラインアップを拡充。「ホワイト、ピンク、ブラックのカラーバリエーションをそろえ、『フリスク』のポップでおしゃれなデザイン観を踏襲したものとなっている」と同社。

　連続待ち受け時間は約300時間、連続通話時間は約2時間。発売日は3月21日。ウィルコムでは現在、公式通販サイト「ウィルコムストア」で予約を受け付けており、新規契約、分割割引サービス「W-VALUE SELECT」での一括購入の場合の価格は3万5,520円。

　「イエデンワ2」は、固定電話と同様のデザインや操作感を実現した卓上型PHS端末「イエデンワ WX02A」の後継機。前モデルは2011年11月の発売以降、オリジナルグッズを作るユーザーが現れたほか、ツイッターのハッシュタグ「#旅するイエデンワ」でもさまざまな展開を見せた。また、設置工事不要で場所を選ばず使用できる点などが買われ、教育機関や行政施設などでも災害時の非常通信の手段の一つとして導入されている。

　新モデルでも前回同様、固定電話のデザインを踏襲。幅約20センチ、高さ約19.5センチ、奥行き約7.4センチで、重さは670グラム。ACアダプターだけでなく単3乾電池でも稼働可能で、乾電池4本での待ち受け時間は約800時間。新機能としてハンズフリー機能を設けたほか、「固定電話の回線コネクターを設け、固定電話としても使用できるようになった」。発売は5月下旬を予定する。

　1985（昭和60）年創業の同社。通信用計測器や半導体、PHS関連製品の開発メーカーとして知られる。ウィルコムへはこれまで多機能通信モジュール「W-SIM（ダブリュー・シム）」などを提供してきたほか、昨年4月には防犯用PHS端末「おしらせ窓センサー WX04A」などの製品も送り出している。