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多摩美生が「音楽実験室」-玩具やテレビを改造、楽器に

「多摩美の音楽実験室」に参加した学生と久保田晃弘教授(後列最左)

「多摩美の音楽実験室」に参加した学生と久保田晃弘教授(後列最左)

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 八王子市の文化施設「いちょうホール」(八王子市本町)で3月9日・10日、多摩美術大学に通う学生によるアートパフォーマンス「多摩美の音楽実験室 Ching☆Dong 2.0」が行われた。

テレビや冷蔵庫などを改造し演奏

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 八王子市学園都市文化ふれあい財団(本町)が主催し、両日に市内各所で行われた「八王子音楽祭 音楽の森」に合わせて開催された今回のイベント。同大美術学部情報デザイン学科メディア芸術コースの学生らが中心となり、既存の音楽の枠を超えた演奏やパフォーマンスを披露しようと企画された。

 「八王子をテーマに音楽祭をつくろうと思った時に、クラシック音楽もポピュラー音楽もと進める中で、『音の彫刻』という形で活動されている皆さんを一般の方に知ってもらいたいと考えた」と同財団の担当者。話を受けた同大情報デザイン学科の久保田晃弘教授は、「わざわざ参加してほしいと声を掛けてくれたことはうれしかった」と振り返る。

 今回は昨年7月のオープンキャンパスでパフォーマンスを行った学生らが中心となって運営。学部生だけでなく、院生やOBにも参加してもらい、昨秋ころから準備を進めてきたという。久保田教授は、「(学校の)外で行うとどういうことが必要になるのか、どのようなやり取りが必要になるのかといったことは教室の中では教えられない」とした上で、「そういうノウハウを身に付けてもらうことはとても大事」と話す。

 イベントに向け、フェイスブック上にグループを設けるなどして調整を図ってきた。「映像と音楽などグループでやる人はリハーサルを重ねたりした」と学生代表の佐藤さん。テクノロジーとアート、サウンドのコラボがテーマということもあり、「その場の掛け合いで何とかしている感じ」とも。

 9日は同館地下1階の会場を使ってライブを開催。冷蔵庫やテレビなど電化製品からノイズを発生させ、エフェクターを通して楽器に見立てるなど趣向を凝らした演奏を行った。ライブでは用意した20席の椅子が足りなくなるほど盛況だったという。「どんな反応をされるのだろうと思っていたが、ふらっと入ってずっと見ている人もいた」と佐藤さん。10日は今回制作した作品を展示したほか、作品を身に付けて屋外を練り歩くパフォーマンスを披露した。

 今回のイベントで終わらせるつもりはなく、「音楽に限らなくてもいいので、ほかの人たちともコラボできればいい」と意気込む佐藤さん。久保田教授も、「学科を越え、大学を越え、国境を越えるまでになれば面白い」と次に向けて期待を込める。

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