さまざまな分野のクリエーターらが集い48時間でゲームを作り上げるイベント「Global Game Jam(グローバルゲームジャム) 2014」が1月24日~26日、東京工科大学(八王子市片倉町)をはじめ国内外の会場で一斉に行われた。
ゲーム開発者の国際団体「国際ゲーム開発者協会(IGDA)」が主催し、2009年から開催されている同イベント。世界各地を会場に48時間という時間的制約の中でゲームを作り上げる「ハッカソン(開発イベント)」として知られ、2012年には世界最大規模のゲーム開発イベントとしてギネス世界記録にも認定された。
今年は世界約490カ所を会場に約1万7000人が参加。国内でも札幌から沖縄まで20カ所に設けられた会場で一斉に行われた。同大にはプログラマーやサウンドクリエーター、学生など全国から約190人のクリエーターが集結。イベント期間中は8人前後でチームを組み、主催者から発表されたテーマに合わせてゲームを制作。開発に携わる2日間は大学構内に泊まり込んで作業を進めた。
イベント最終日の今月26日には、それぞれのチームが完成したゲームを披露する発表会を開催。頭部に装着する「ヘッドマウントディスプレー」を活用した作品などギミックに凝ったものに加え、学校内でウイルスを広めて学級閉鎖を目指す「感染これくしょん~感これ~」などアイデアやネーミングに目を見張る作品も。発表会は約2時間にも及び、その模様はユーストリームでも中継された。
「たかが48時間、されど48時間。ゲーム開発の中で起きるいろいろな出来事がこの2日間に集約されていたと思う」とイベントの運営に携わった同大メディア学部の三上浩司准教授。「普段できないことができ、新しい仲間とつながることができるのがこのイベントの魅力。現場でバリバリ働いている人でも、仕事で作るゲームとは違うことができて新鮮な体験になったのでは」と話す。参加者の中には「いい経験ができた」「48時間で開発するのは本当に疲れる」といった声に加え、「また来年も参加したい」と意気込む人も多かった。