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日清食品HDが八王子に新研究拠点-麺と切り刃をほうふつとさせる外観も話題に

壁面を麺、塔がそれを切る切刃のイメージだという「the WAVE」の外観

壁面を麺、塔がそれを切る切刃のイメージだという「the WAVE」の外観

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 日清食品ホールディングス(新宿区)は3月5日、八王子市戸吹町に商品開発と安全性研究の機能を統合した新研究所「the WAVE」を開所した。

屋根に「NISSIN」のロゴが大きく入る「the WAVE」

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 日清食品グループの商品開発と安全性研究の機能を担う同施設。これまで滋賀県草津市に構えていた食品総合研究所と食品安全研究所の機能をそれぞれ移転させたうえで、約2倍に規模を拡大。それぞれ「グローバルイノベーション研究センター」「グローバル食品安全研究所」と改め、今回の開所を迎えた。

 敷地面積は約8万7000平方メートル。ここに延べ床面積約1万9000平方メートルの研究所を建てた。投資額は約63億円。施設の名称は「食の先端技術を切り開き、イノベーションの新しい波動を起こし、世界に広げたい」との思いから「the WAVE」に決定。壁面を麺に見立て、塔で麺を切る「切刃」をイメージさせたという建物の外観も見どころの一つとなっている。

 「世界的な食品メーカーの総合研究所として、第一に建築が周囲の大地としっかりと対話し、四季の環境とも応答するデザインを心掛けた」と設計を手掛けた早稲田大学理工学術院教授でナスカ一級建築士事務所(新宿区)の古谷誠章さん。特徴的な波を打つ壁面は研究所で生まれたアイデアが世界に広がるさまを表したものだという。

 同施設では現在、230人ほどの研究者らが仕事をしており、内部は一般公開されていないものの、八王子駅と研究所の間を結ぶ「カップヌードル」のデザインを施したシャトルバスの姿が市民の目に徐々に浸透しつつある。将来的には300人体制で研究所を運営していく方針で、「今後、世界最先端の研究施設として機能できるよう、麺を中心にした食品開発と食の安全に関する研究に取り組んでいきたい」と同社。

 同社は食品事業の日清食品や明星食品、外食サービス「味の民芸」などの持ち株会社。新研究所の計画は昨年1月に発表され、このことを伝えた記事が八王子経済新聞の2013年年間PV(ページビュー)ランキングで1位を獲得するなど大きな話題となった。

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