JR八王子駅の近くに5月15日、ブラジル料理とサッカーをメーンに扱うバー「NossA」(八王子市三崎町、TEL. 042-621-6606)がオープンした。
シュラスコやチーズを使ったパン・ポンデケージョなどさまざまなブラジル料理を中心に提供する同店。ブラジル原産の酒「カシャッサ」など現地で飲まれているドリンクも豊富に用意する。席数はカウンター、テーブル合わせて14席。
店は地元の不動産業者「エスエストラスト」(横山町)が新業態として手掛ける。ブラジルでのサッカー留学の経験を持ち、昨秋も「何かブラジルに関わることがしたい」と現地を訪問するほどのブラジル好きの同社の杉本浩司社長と、フットサル用品を中心としたブラジル雑貨店などを手掛けていた同店店長の野口さんらがタッグを組んで立ち上げた。
ブラジル料理店が吉祥寺以西の中央線沿線にはないこともあり、「いい場所が見つかったら店をやろうと話していた」と杉本さん。動き出したのは3月ごろから。ちょうどすし店だった物件が居抜きで賃貸に出されたことを受け、「うちで借りようということになった」という。その後は出店に向け急ピッチで作業。メニュー開発のために各地のブラジル料理店を巡りながら、仕事の合間を縫って同社社員がDIYで店の内装を手掛けるなどして準備を進めてきた。
店はブラジルの国旗にも描かれているイエローとグリーンを基調としたカラーリングでまとめるほか、カウンター席には現地のサッカーの試合を見ることができる大型テレビを設置するなどブラジルの雰囲気を楽しめるよう工夫。ただ、「サッカーの試合は誰も見ず、おしゃべりで盛り上がっている」と杉本さんはほほ笑む。豆と肉を煮込んだフェジョアーダ(1,500円)などのメニューが人気で、八王子の大学に通うブラジルからの留学生なども訪れるほどだという。
オープン直後ながら、フェイスブックの「いいね」の数がすでに500を超えている。「これからワールドカップを迎えるので、イベントを行ったりフットサル大会を開いたりと盛り上げていきたい」と野口さん。「2年後にはブラジルでオリンピックもあるので八王子を熱くしていきたい」とも。杉本さんは「サッカーとブラジルをキーワードに地域のコミュニティーがつくれれば」としたうえで、「コンテンツをしっかりとさせることで集客を図り、引いては本業にも反映できれば」と期待を込める。
営業時間は17時~23時。