8月1日から3日間の日程で行われた多摩地区最大の山車(だし)まつり「八王子まつり」に合わせ、フェイスブックで集まった有志が街を歩き、ごみ拾いを行った。
レストランバー「SCENE」(八王子市明神町4)マネージャーの吉見さんの呼び掛けから始まった今回の活動。祭りが行われる会場周辺を市民自らの手できれいにしていこうと立ち上がったもので、活動の模様はフェイスブックページでも紹介された。
サッカー「ワールドカップ」ブラジル大会で、日本人サポーターがスタジアムで行ったごみ拾いに感動。また、「隅田川花火大会のごみの惨状を聞き、八王子まつりはそうなりたくはない、きれいな八王子でいたいという勢いでイベントを作った」と吉見さん。
期間中は、飲食店仲間らとともに街を巡ったほか、フェイスブックを通して参加の声を上げた人も収集に協力。深夜でも10人ほどが街へ出たほか、「昼には35~50人が参加された」。中には、都内を中心に音楽活動を行っているバンド「フラチナリズム」のメンバーの姿もあったという。
最終日だけでも八王子駅近くの「ドン・キホーテ八王子駅前店」(中町)前から八日町間で、ごみ袋20袋分を収集。特にごみが落ちていたのが、路地裏の駐車場や自動販売機周辺。「夜店が出ている2日目もひどかった」。八王子駅周辺は「路上喫煙禁止地区」に指定されているにも関わらず、「タバコの吸い殻もひどく悲しくなった」と振り返る。
八王子まつりの会場では、清掃ボランティアが協力して、ごみ収集拠点「リサイクルステーション」を各所で展開しているが、「市民の心意気とお祭り参加者の民度の問題もある」と吉見さん。商店主らの協力の下、リサイクルステーションへの誘導やごみ袋を持った人が街道沿いにたくさん立つことで、「ごみを捨てる人も捨てづらくなるのでは」と提案する。
今回の活動について、「勢いでやった結果、知らないことや問題点もあった」と吉見さん。「もっと改善し、情報を知り行動したい」と来年に向けて意気込む。