京王電鉄(多摩市)が9月4日、葬祭事業に進出すると発表した。
沿線価値向上施策の一環として新事業を立ち上げた同社。今回、葬儀の施行、事前の相談、アフターサポートなどに加え、葬儀会館経営も行う運営主体として、同社が100%出資する新会社・京王フェアウェルサポート(多摩市)を8月25日に設立した。
今回は京王線・北野駅前、徒歩1分の場所にある同社所有地を活用。同所は6月末までコインパーキングとして営業していた場所で、2015年春には第1号の施設となるセレモニーホール(八王子市打越町)を開業する方針。
敷地面積は約220平方メートル、地上3階建て。建設費は約2億円となる見込みで、施設内には事務所や式場、会食室や親族控室を備え、親族や近親者を中心とした家族葬のニーズにも対応するという。
月間10件、年間で120件の取り扱いを目指し、グループ企業との連携もにらみながら営業を進める方針。「沿線での少子高齢化進行に伴い、人生の完成期ともいえるライフステージ最終章での新たなニーズに対応するため」と京王電鉄の担当者。「この事業を通じて、故人やご遺族のニーズに合わせた葬儀の提供や、沿線のシニア層とそのご家族へのサポート等を提供する」とも。