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仲間に内緒で応募し、グッドデザイン賞-多摩美生有志による「たまびより」

今年のグッドデザイン賞を受賞した「たまびより」のメンバー

今年のグッドデザイン賞を受賞した「たまびより」のメンバー

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 多摩美術大学(八王子キャンパス=八王子市鑓水)の学生有志が立ち上げた大学の魅力を伝えるプロジェクト「たまびより」が今年の「グッドデザイン賞」を受賞し、10月31日から東京ミッドタウン(港区)内の各所で行われている受賞発表展に出展している。

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 同大グラフィックデザイン学科3年の森玲於奈さんらによって進められている同プロジェクト。同大のことを知りたい受験生や高校生に向けて、映像などを通して学生目線の大学の雰囲気を伝えようと2012年春から取り組んでいる。

 グッドデザイン賞への応募は森さんがメンバーに内緒で行ったもの。「グッドデザイン賞の『よいデザイン』の理念に当てはまると思ったし、賞がもらえれば追い風になると思った」。森さんとともに初期からプロジェクトに関わり、審査通過で初めて知らされたというグラフィックデザイン学科3年の山室智さんは「ちょうどご飯を食べている時に知らせのメールが届き、驚いてご飯をこぼしてしまった」と振り返る。

 今回の受賞については、「すごいと思いながらもプレッシャーでもある」と芸術学科1年の長田詩織さん。情報デザイン学科1年の上田昴輝さんも「受賞はうれしいが、これから少し不安」と漏らす。しかし、森さんは「後輩には自信を持ってもらいたい」とコメント。山室さんも「今まで分かりやすい評価をいただけていなかったので、素直にやってきて良かった。これからの1年生につなげていけたら」と受賞をばねに次へつなげていくことを望んでいる。

 「物を置くだけではつまらない」と受賞展では、会場に置くiPadなどの台座を新たに製作。「課題の時間をささげて、相当凝ったものを作った」とは環境デザイン学科1年の森川優乃さん。「目立つのも大事だが、洗練された展示にしたい」と意気込む。

 プロジェクト立ち上げのきっかけは、東京出身の森さんと地方出身の友人との何気ない会話から。「東京近郊にいるとオープンキャンパスや文化祭に行けるが、北海道の人は試験当日に初めて大学に行くと言われて驚いた」と森さん。そこで、地方の受験生などに向けて、よりリアルな大学の雰囲気を伝えようと情報発信サービスを企画。当初は映像作品としてまとめ、DVD化してさまざまな美術系予備校に送ったという。

 昨年からはウェブサイトも立ち上げて、さまざまなコンテンツを提供。学生をプロフィル付きで紹介するコーナーなどを設けている。「せっかく続けるんだから、昨年の反省の上に深堀りしていこうと思った」と森さん。「『たまびより』を見た人でその後、多摩美に入学してくれた人もいた」とも。

 現在は、1年生も参加して新たな企画を練っているところ。森川さんは地方出身者として、「『これじゃまだ物足りない』と思うところもある」としたうえで、「ほかの美大のことも知りたいし、やりたいこと、知りたいことがあるので今は力を蓄えている時期」と話す。

 東京近郊のそのほかの美大の学生との連携による「びよりグループ」構想などメンバーの夢は尽きない。「求められているものを与え続けていきたい」と森さん。今年、同賞のロングライフデザイン賞を受賞した大塚製薬の栄養調整食品「カロリーメイト ブロック」を例に上げ、「目指すはカロリーメイト」とも。

 受賞発表展「GOOD DESIGN EXHIBITION(グッドデザイン・エキシビション) 2014」は11月4日まで。開催時間は10時~20時(最終日は18時まで)。入場料は1,000円。

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