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八王子発・古いアーケードゲーム機をパソコンに 販売開始に向け準備着々

新たに製造したというテーブル筐体モデルと「パソケード」を手掛ける永野間さん

新たに製造したというテーブル筐体モデルと「パソケード」を手掛ける永野間さん

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 パソコンの買い取り・販売を手掛ける「いっとく」(八王子市大和田町)が現在、古いアーケードゲーム機にパソコンを組み込んだ「パソケード」の販売を月内に始めようと準備を進めている。

古いアーケードゲームにパソコンを組み込んだ

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 故障パソコンなどの買い取り・処分店「ごみパソ」や不要パソコンなどの処分サービスを行うサイト「パソコンポイ」などを運営する同社。今回はゲームセンターから買い取ったアーケードゲーム機について、ゲーム基板を取り外したうえで中古パソコンを組み込み、ゲーム機に取り付けられている操作ボタンなどを機能するよう工夫した。

 「今、ゲームセンターが無くなりつつあり、閉店すると不要になるゲーム機が出てくる。高校のころ、ゲームセンターに毎日のように通っていてゲーム機には思い入れもあるので、もったいないと思った。筐体は廃棄されてしまうと二度と手に入らなくなり、壊されてしまうのも見ていて忍びない」と同社の永野間祐一社長。「中にパソコンを入れることで用途が限りなく広がる」とも。

 パソコンとアーケードの2つの言葉を合体させた「パソケード」。ゲーム機の操作ボタンなどを使えるようにするために信号変換基板を組み込んだ。ゲーム機ごとに仕様は異なるため手作業で配線などを解析しながら「パソケード」化しているという。30年以上前に使われていたテーブル筐体については中古のものがないため、当時の設計者を頼ってケースから製作。中古のモニターやパソコンなどを組み込んだものを新たに12台作り上げた。

 「デザインが好きなので、昔から業界に携わっている方に話を聞いて製造していた方を紹介していただいた。設計図を持っている方も高齢化が進み、作れる方も少なくなってきている。昔を懐かしんでいただける方が買ってくれれば」と永野間さん。

 価格は基となった筐体にもよるが、10万円台を予定。100キロ級と重量のある中古ゲーム機を基にしており修理も自分で行えることが条件となってくることから、「トラブルになってお客さまががっかりするのは避けたいので、まずはある程度知識があるお客さまに売っていこうと考えている」と永野間さん。「ビジネスとしてどうなるかは分からないが、商売というよりも自分が好きな趣味を皆さんと共有したいという気持ちが強い。買って良かったという人が出てくれたらうれしい」と意気込む。

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