ファサードのガラス面に太陽電池-ヒューリック、八王子の新ビルに設置

ファサードに太陽光発電モジュールを挟み込んだパネルを採用した「ヒューリック八王子ビル」

ファサードに太陽光発電モジュールを挟み込んだパネルを採用した「ヒューリック八王子ビル」

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 ヒューリック(中央区)は3月12日、みずほ銀行八王子支店などが入居する新しいビル「ヒューリック八王子ビル」が竣工したと発表した。

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 新しいビルは富士銀行時代から使われてきた同社のビル「八王子Fビル」の老朽化に伴って建て替えられたもの。同社が国内に111棟所有するビルの一つとなる。新しく建てられたビルは地上6階・地下1階で、延べ床面積は約5,150平方メートル。

 最大の特徴はビルのファサード面に取り付けられた太陽電池。ビルの南側が大通りに面して開けており、周辺に大きなビルがないなど、日照状況も整っていることから、ガラスとガラスの間にドイツのショット社製の薄い太陽光発電モジュールを挟み込んだ建材一体型パネル「サンジュール」を全面に用いた。

 建材を製造したAGC硝子建材エンジニアリング(千代田区)によると、パネルは2000年ごろから出荷しており、すでに50件ほど納入したという。設計に自由度があるため、通常の太陽電池のように屋根に置く必要はなく、垂直面にも設置ができるため、そのままガラス窓として使用することができるのが特長。

 ヒューリックの広報担当者によると、この建材の採用は「ヒューリックとしても、みずほ銀行としても初めて」。ビル全体では約10キロワットの発電能力があり、これによって二酸化炭素の排出量を年間で約2.2トン削減できるという。屋上緑化も行い、「ファサードと建物屋上の両面からCO2を削減していく」(同社)という。

 なお、この取り組みは新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「太陽光発電新技術等フィールドテスト事業」に採択されており、今後4年間、データの収集や分析などを行う予定。

 新ビルには八王子市内に点在しているみずほフィナンシャルグループのみずほ銀行八王子支店、みずほ信託銀行八王子支店、みずほ信不動産販売八王子センターの各店が入居する。それぞれ5月11日より営業開始予定。

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