JR東日本八王子支社(八王子市旭町)は、主として青梅線で運行していた展望型電車「四季彩号」のさよなら運転を実施し、ツアー商品を発売すると発表した。
同列車は2001年8月から主として休日の青梅線・青梅~奥多摩間を運行。この他にもイベント列車として中央本線・河口湖方面や南武線・川崎方面などへも運行していた。
車両のベースは昨年3月まで中央線、青梅線、五日市線の各線で通勤型電車として使用されていた201系電車。オレンジ一色で塗られた車両が特徴的だったが、新型車両への切りかえ後、青梅線、五日市線では昨年6月までにこの「四季彩号」を除くすべての201系電車を廃車。今回、同列車も老朽化を理由に廃車することが決まり、「最後の運転」を行うことになった。
電車は4両編成。「奥多摩寄りの4号車車内は多摩川の渓谷を楽しめるようにすべての座席を川側に向けた」と同社。1~3両車にはボックスシートを設置し、窓を大型化。通勤型電車と同じ車両ながらも、「青梅線沿線の自然を車窓から楽しんでいただけるようにした」(同)。「四季彩号」の名の通り、「青梅線沿線の四季折々の魅力」をテーマに4両をそれぞれラッピング。現在のものは2005年6月にリニューアルしたものだという。
さよなら運転は7月4日~19日の土曜・日曜、同列車の営業終了日となる同20日に実施。乗車の際には事前に同社が企画したツアーに申し込む必要がある。ツアー参加者にはそれぞれ記念乗車証の配布のほか、「さよなら四季彩号」特製弁当の提供、車内で実施する写真展への参加などの特典を用意する。
同20日には青梅線・奥多摩駅で、同列車の「さよならセレモニー」も行う予定。