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障がい者アートがTシャツやトートバッグに 「想造楽工」オンラインショップ立ち上げ

「想造楽工」を手掛けるYORIKOさん(写真右)と宮島さん

「想造楽工」を手掛けるYORIKOさん(写真右)と宮島さん

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 障がい者福祉施設の利用者が描いた絵を商業デザインに落とし込む「想造楽工(そうぞうがっこう)」のオンラインショップが6月1日、オープンした。

6月1日から販売を始めたオリジナル商品

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 デザイナーで「にぎわい空間作家」をうたうYORIKOさんがニューモア(三鷹市)の新たな事業として、昨年立ち上げた「想造楽工」。今回はオリジナル商品をネット上で購入できる場を作った。ショップの立ち上げに合わせ、Tシャツやトートバッグ、ガーゼ布巾、巾着、レターセット、モビールなどの新商品も開発した。

 市内で就労支援作業所利用者の就労の場でもあるカフェ「たねカフェ」(八王子市八日町)などを手掛けるNPO法人「しあわせのたね」(みつい台1)などとコラボして、障がい者が描いたイラストをチラシなどの商業デザインに落とし込む活動を進めている。仕事を受注し納品した後は、必要経費を差し引いた利益を折半し、そのうち、イラストを描いた作者に7割、福祉サービス事業所に3割を支払うなど障がい者の待遇改善も目指している。

 オンラインショップを立ち上げた理由について、YORIKOさんは「事業を多くの方に知ってもらいたいというのが大きい。企業の方以外に一般の方にも広く知ってもらいたい。広げていくのに近道はない」と話す。

 商品は半年がかりで準備した。「年明けから商品開発に向けて動きだした。『しあわせのたね』などに協力いただき、2週に1度、作品の制作を行った。春からは職人の皆さんと形にしていく作業を進め、5月に出来上がった」とYORIKOさん。トートバッグやガーゼ布巾の印刷は奥田染工場(中野上町1)が手掛けるなど地元企業ともコラボし作り上げたという。

 Tシャツは「絵がポップなので、色は大人が白と黒、キッズがネイビーと生成り色と抑えめにするなどこだわった」とYORIKOさん。「福祉のものとして買っていただくのではなく、ちゃんとしたブランドとして見てほしいという思いもある」とも。

 今後は春と秋など「1年に2度のペースで商品を更新していきたい」とYORIKOさん。「生活用品やクッションカバーといった布製品など日常のいろいろなものに落とし込めていけたら。身近な文房具にも力を入れていきたい」と意気込む。

 今月19日から八王子オクトーレ(旭町)が行っている開業1周年記念イベント「周年祭」のアートワークを手掛けるなど、さまざまな仕事を手掛けており、7月にはギャラリーカフェ「MODESTE」(元横山町3)でイベントを開く準備も進めている。YORIKOさんは「いろいろな企業や施設の方とコラボレーションの輪を広げていけたら」と期待を込める。

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