八王子駅にも近い商業ビル「0426 spring garden」(八王子市中町)で11月下旬にかけて、エントランスにあった噴水などの撤去工事が行われた。
八王子駅北口から徒歩5分、西放射線通り商店街(ユーロード)から一本裏の通りにある同ビル。フランス料理店「ビストロ ボンクール」、ライブバー「Butcher(ブッチャー)」といった飲食店や、レンタルスペース「Space &(スペース・アンド)」などがある。
同ビルは1986(昭和61)年に完成した。地下1階、地上3階建て。入り口やビル内部が個性的な建築空間なことで知られており、エントランスには噴水、地下階には水路と中庭が設けられていた。こうした特徴から八王子市民には「噴水ビル」と呼ばれ親しまれている。
同ビルでは9月上旬から始まった屋根修理など建物全体の修繕工事に合わせて、安全上の理由などから水路をふさぎ噴水などを撤去する工事を行った。撤去を受け、八王子市民の中には「噴水ビルと呼べなくなっちゃう」「寂しい」など、SNSに噴水の撤去を惜しむ投稿をする人も見られた。
「Space &」を運営する賀澤志帆さんは「正直、寂しさを感じるが、形あるものはいつか変わってしまうもの。『噴水ビル』という親しみのある愛称や、これまでの長い歴史、たくさんの人たちの思い出はずっと残り続ける。風景は変わるが、これから先また新しい景色やにぎわいが生まれることを楽しみにしている」と話す。