富士山の真上に太陽が沈む「ダイヤモンド富士」が現在、八王子市内で見頃を迎えている。
「ダイヤモンド富士」は日の出や日没時に富士山の山頂部と太陽が重なる現象のこと。同じ場所で観察する場合、太陽の軌道が富士山頂と重なるのは年2回に限られる。富士山の東側にある東京では、日没時のみ富士山頂に向かって太陽が沈む姿を観察できる。八王子周辺では11月から1月にかけて見頃を迎える。
国土交通省関東地方整備局が2005(平成17)年に選定した「関東の富士見百景」の一つでもある高尾山では、毎年冬至の時期にダイヤモンド富士を観察できる。
高尾登山電鉄(八王子市高尾町)は12月28日まで、通常、12月は平日=17時15分、土曜・日曜・祝日=17時30分を終発としている高尾山内のケーブルカー運転時間を18時まで延長する。運転は15分間隔で、雨天時は延長運転を中止する。
同社は延長運転を行う期間の高尾山での日没時刻を、16時~16時15分ごろとしている。高尾山頂からケーブルカーの高尾山駅までは徒歩で約40分かかることから、同社は暖かい服装や履き慣れた靴に加え、夜道を歩くことになるため懐中電灯なども用意するよう呼びかけている。
高尾山と同じく「関東の富士見百景」に選ばれ、八王子みなみ野駅から徒歩18分の場所にある八王子市立栃谷戸公園(八王子市みなみ野)では、1月中旬がダイヤモンド富士の見頃となる。