京王電鉄バス(府中市)は7月17日から、京王線・南大沢駅や京王八王子駅などを出発し羽田空港などへ向かう高速バスで、公衆無線LAN接続サービス「Wi2(ワイツー) 300」を始めた。
同社は昨年12月から、ワイヤ・アンド・ワイヤレス(港区)と協力して、新宿を出発し長野へ向かう一部の高速バスで無線LANを使ったサービスの実験を開始。今年4月からはこれを商用サービスに格上げし、「新宿~長野線」「新宿~伊那・飯田線」の2路線計26台で利用できるようにしていた。サービスの拡大は今回が初めてで、京王バスの拠点となっている多摩地区を出発する高速バスでサービスを始めることになった。
八王子周辺では今回、南大沢駅を出発し多摩センターを通って成田空港へ向かう「成田多摩センター線」や同様のルートで羽田空港へ向かう「羽田多摩センター線」、高尾駅南口から出発し、京王八王子駅を通って羽田空港へ向かう「羽田八王子線」の各線でサービスを導入。「昨年はサービス向上という観点から公衆無線LANサービスを開始した。今回はビジネスでの利用が多い羽田・成田空港線について導入した」と京王電鉄バスの渡邉さん。
今回のサービス開始で、同社の公衆無線LANサービスに対応したバスは首都圏だけでも50台を超えた。サービスに対応したバスには車内前方に「Wi2 300」のステッカーを貼り、「車内で無線LANの電波を受信し、会員登録や利用料の課金などの設定をすれば利用できる」(渡邉さん)。設定後はパソコンのほか、iPhoneをはじめとしたスマートフォン、PSPなどの携帯ゲーム機などでも利用することができる。
「Wi2 300」はワイヤ・アンド・ワイヤレスが提供している公衆無線LANサービス。現在、全国約7,600カ所の店舗や施設などでサービスを提供しており、月380円で自由に利用できる「月額固定プラン」のほか、時間制、従量制のプランがある。