JR高尾駅(八王子市高尾町)で8月6日から、開業110周年を記念したイベントが開催される。
高尾駅は1901(明治34)年8月1日に開業。開業当時の駅名は「浅川」で、1961(昭和36)年に現在の「高尾」に改称された。京王高尾線と接続し高尾山への窓口としても知られる。同駅を管理するJR東日本八王子支社(旭町)が7月14日に発表した2010年度の1日平均乗降客数は約3万人で、同社管内では13位にランクインした。
現在の駅舎は1927(昭和2)年に竣工した社寺風のもの。大正天皇崩御の際、大喪列車を走らせるために新宿御苑(新宿区)に設置された仮停車場が移築された。同駅1番線ホームの柱には太平洋戦争中、米軍から銃撃された際の弾痕を残すほか、3番・4番ホームの東京側には1978(昭和53)年に「天狗像」を設置。毎年12月には高尾山薬王院(高尾町)の職員が手作業で同像を掃除する「すす払い」も行われている。1997年には「関東の駅百選」の一つに選ばれた。
今回は同日に開業した中央本線・相模湖駅、上野原駅と合わせて記念イベントを開催。「日頃から3駅をご利用いただいているお客さまへ感謝の気持ちを込めて、地元自治体等とも連携を取りながら記念イベントを実施する」とJR東日本八王子支社の広報担当者。
イベントに合わせ、各駅のスタンプをデザインした記念入場券を販売。台紙には各駅の歴史を振り返ることができる写真を使う。各駅で1100セットを用意し、1人5セットまで販売。高尾駅については、「EF58 お召し列車牽引指定機」の写真を使ったものなど大人130円分4種類、子ども60円分4種類の記念入場券と、旧駅名「浅川」のレプリカ入場券をセットにした。同駅「みどりの窓口」で販売し、価格は1セット760円。3駅を巡ってすべての駅で記念入場券を購入した人には、「開業110周年記念駅名キーホルダーセット」を進呈する。
イベント開始に先駆け、8月1日から同駅改札横で写真展を開催。駅や周辺の歴史などを振り返る。展示は7日まで。イベント初日の6日には、同駅北口改札外で「電車携帯ストラップ」(700円)などの中央線関連グッズも販売するほか、同駅に出店するナチュラルフードショップ「Ichigendo(いちげんどう)」では、記念入場券を提示した人を対象にアルコールを除くドリンクメニューを100円引きにする予定。
イベントは8月14日まで。