バイク技術研究所(八王子市大塚)は12月1日、同社が開発した折り畳み自転車「YS-11」シリーズの新しいモデルを発表した。
国産旅客機「YS-11」の元技術者らによって自転車の開発・製造・販売を行う同社。2006年11月から折り畳み自転車「YS-11」シリーズの販売を開始。電動アシストタイプなどバリエーションも増やし、今夏にはシリーズ合計の生産台数が3000台を突破した。
新製品は「YS-11ツアラー」。「交通機関との組み合わせ利用」をテーマに開発を進めた。「現在の『YS-11』の走行性能を維持した上で、もっと電車、バスの利用をしやすくする点が大きな課題だった」と同社社長の白井健次さん。
今回は新たに自転車の折り畳み機構として「Wヒンジ折り畳み装置」などを開発し特許も申請。これまでの製品で実現している7~8キロ程度の重量などのコンセプトは踏襲し、折り畳んだ際のサイズを長さ64センチ、高さ58センチ、幅31センチまで小型化した。
輪行しやすいようキャスター付きキャリアを採用。付属の専用バッグに入れることで、交通機関を利用する際に自転車を引いて乗れるようになった。「車体にキャスターで転がして携行するときのグリップを持った荷台を取り付けた」と白井さん。これにより、「フレーム形状を変えることなく課題をクリアできた」と話す。「折り畳んだ自転車を左右2個のキャスターと後輪の3点で立置して、左右のキャスターで転がして携行できるようにしている」とも。
2012年1月上旬から市場に投入し、年間の販売目標は1000台。製品は「Limited パッケージ」(10万2,480円~)、「Xパッケージ」(6万5,520円~)、「リミテッド」(9万3,240円~)、「Xグレード」(5万6,280円~)から選択可能。同社ホームページのほか、自転車専門店などでも販売を予定する。