京王プラザホテル八王子(八王子市旭町)で1月18日、八王子市内外の商店経営者らによる「八王子商店研究会」の80周年記念式典が行われた。
大正時代、八王子の商業発展を目指して結成された「若旦那会」を母体に、1931(昭和6)年ごろに現在の形となった同会。個人商店主を中心に商店街の枠を超えて展開し、セミナーや勉強会などを開いて各店のレベルアップなどを目指すほか、昨年発生した東日本大地震の際には地震発生の翌日から義援金受け付けに向けて動くなど、さまざまな活動に取り組んでいる。
80周年を受け、ホームページの大幅なリニューアルと地元のケーブルテレビ局・八王子テレメディアで放送する2本のCMを制作した同会。中でも、2月1日から放送される新CMでは、日本工学院八王子専門学校(八王子市片倉町)放送・映画科の学生に制作を依頼し、今回の式典で初めてお披露目された
八王子出身の学生がアイデアを出し、監督を務めたCMは、一人の女性の歩く姿を軸に街と店の動きを追ったもので、会員7店の店主が登場。CMが披露されると場内からは大きな拍手が起こった。「完成までには学生との間に10回もの会議や共同作業を行った」と担当した同会の城定さん。「将来、八王子で学んだ経験を生かして業界で活躍してくれるであろう学生たちに期待を持った」とも。
同会の今井治(はるみ)会長は「当会の80年の歩みは諸先輩の八王子の商人魂を受け継いできたもの」と述べたうえで、「商店から八王子を元気にしていくという思いは一貫している」とあいさつ。来賓として参加した黒須隆一八王子市長は「若い皆さんが八王子の商業の発展のために尽力していることは大変素晴らしいこと」と述べ、今月末に閉店するそごう八王子店(旭町)の例を出しながら、「若い人たちがアンテナを立てて、お客さまの求めているものにしっかり応えていくことが大事」と今後への期待を込めた。