国土交通省関東地方整備局相武国道事務所は2月17日、圏央道・高尾山側のインターチェンジ「高尾山インターチェンジ」と「八王子ジャンクション」までの間を3月25日に開通すると発表した。
「圏央道」の略称で知られる首都圏中央連絡自動車道は、神奈川県横浜市を起点に千葉県木更津市までの間を環状に結ぶ道路。都心から40~60キロ圏内にある各市町村を結び、既存の東名高速や中央道などとも連絡。総延長は約300キロで、このうち約110キロが開通している。
八王子周辺ではすでに「あきる野インターチェンジ」から中央道と連絡する「八王子ジャンクション」までの間が2007年6月に開通。昨年7月には都内最後のインターチェンジとなる同所を、「高尾山インターチェンジ」と名付け、開通に向けた準備を進めてきた。
同所の総延長は約2.2キロで片側2車線、計4車線。同ジャンクションとは高尾山の下を約1.3キロかけて走る「高尾山トンネル」を通してつなぐ。同インターチェンジからの料金は、中央道「八王子インターチェンジ」までの12.2キロで、普通車=500円、軽自動車等=450円、中型車=550円、大型車=750円、特大車=1,150円。ETC搭載車には時間帯割引なども行う。
「都心部への通過交通の抑制による混雑緩和や、並行する国道16号・国道129号などの混雑緩和が期待される」と同事務所。高尾山への移動時間短縮や圏央道沿線の企業立地などに加え、山梨方面から八王子市内の第3次救急医療施設である東京医科大学八王子医療センター(八王子市館町)への救急搬送にかかる時間も大幅に短縮できると見込む。
今回の開通を受け、石森孝志八王子市長は「市長就任早々このようなビッグプロジェクトが完成を迎えることは大変喜ばしい限り」とコメント。今回オープンする同インターチェンジについては、「人気の高い観光地である高尾山の膝元に位置すると共に、市西南部の産業拠点にも隣接することから、その開通は市民の利便性向上はもとより、地域産業の振興にも大きく寄与する」と期待を込める。
当日の開通は15時を予定し、開通を記念した式典も行う。