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八王子南口にトーテムポール出現-デザイナーユニットのアトリエに設置

アトリエ入口に設置されたトーテムポールと製作した水島さん

アトリエ入口に設置されたトーテムポールと製作した水島さん

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 東京造形大学出身の若手デザイナーユニット「TRICKY(トリッキー)」(八王子市子安町1)のアトリエ入り口に設けられたトーテムポールと壁画が話題を呼んでいる。

この春に描かれた壁画

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 八王子南口の一軒家にアトリエを構え活動しているトリッキー。トーテムポールはアートスタジオ「pimp studio」(北野町)のメンバーでもある彫刻家の水島祐一さんが製作したもの。「完全にノリ。やったら楽しいんじゃないかと思い、トーテムポールが作りたくなった」と代表の中村文子さん。

 動き出したのは昨夏の終わりごろ。さまざまな人の協力を得ながら製作し、「近所の飲み屋で話していた時、周りのお客さんにアイデアを頂いたりもした」と中村さん。水島さんらと一緒に市内の木材商を訪ねて木を選定。印刷などに使われる色見本の「DICカラー」で色を指定するなどデザインも細部にまでこだわった。

 設置したのは昨年11月の終わり。4メートル、約200キロの杉の木から作ったトーテムポールを玄関前に据えたが、この時にも知り合いの職人などさまざまな人の知恵や力を借りたという。「設置する時はすごかった。1メートルの穴を掘って男6人がかりの作業。職人さんは楽しそうだった」

 壁画に取りかかったのは年明けから。ギャラリーとして開放しているアトリエ1階を利用した多摩美術大学の学生に頼み、春休みを利用して作り上げた。「これもノリでお願いしたもの」と中村さん。「展示を見た時、絵がかわいくてこの絵を展示空間の外に出せないかと思った」

 製作の際は8人が参加し、2日かけて作業。「初日は門扉を二度塗りするのに時間がかかったり、途中でペンキが足りなくなって買い出しに行ったりとどうなるか分からなかった」としながら、「壁の絵は一日で完成して驚いた」と中村さん。「作業している時に声をかけていただき生の声を聞けたのがうれしかった」「大きな絵を描きたかったので感謝している」など学生たちも喜んでいたという。残る壁についても、「折りを見て広げていければ」と機会を狙う。

 「トーテムポールも近所の子どもたちが触りながら、『これ何?』と話してくれたり皆さん楽しんでいただいているようで大成功」と中村さん。「これから待ち合わせの時は駅前に集まるのではなく、トーテムポール前集合のようになったらうれしい」と期待を込める。

 トリッキーは、2009年春に活動を開始したデザイナーユニット。イベントの企画やリーフレット、ポスター、看板などのデザイン、ホームページの制作などを手掛けるほか、八王子を中心に興味を持った店や場所、人などを紹介するフリーペーパー「idolTRICKY(アイドルトリッキー)」を発行。八王子駅南口周辺の子安町1丁目地区で行われたイベント「Honey's Garden ~おいでやすこやす~」に携わるなど、さまざまな取り組みも行っている。

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