日野市市民の森ふれあいホール(日野市日野本町)で10月28日、高校生らによるチームが制作した映像作品を上映する「日野『青春』映画祭」が開かれた。
日野青年会議所が主催し、今年初めて開いた同イベント。学生たちは今年5月の参加者向け説明会を皮切りに、「今の時代を生きる」をテーマに撮影、編集など約半年にわたって準備を進めてきた。
今回は東京都立日野高校(石田1)「Little Beats!!」「ゆかいなひのっ子」の2チームに加え、都立八王子北高校(八王子市楢原町)、都立松が谷高校(松が谷)、東京モータースポーツカレッジ(大田区)の計5チームが参加。それぞれが5分ほどの作品を制作したほか、日野青年会議所もイベントに合わせオリジナル作品を制作した。
上映前には各チーム代表者が作品のコンセプトや見どころを説明。夢と現実をモチーフにした作品「一人じゃない」を制作した日野高校2年で「Little Beats!!」を率いる宮野さんは「『周りにみんながいるんだよ』ということが伝われば、それで十分」と観客に訴え、作品の上映が終わると観客から大きな拍手が送られた。
全ての作品が上映された後、審査会を開催。今回は日野の良さを前面に出した作品に送る「地域賞」に加え、映像の美しさや撮影技術などを評価する「日野ケーブルテレビ賞」、若々しさや可能性を評価する「日野青年会議所賞」の3賞を選出。地域賞、日野ケーブルテレビ賞の2賞には日常生活の中にある希望に目を向けた作品「ガーベラ」を制作した「ゆかいなひのっ子」、日野青年会議所賞には「Little Beats!!」が選ばれ、日野高校が全ての賞を獲得した。
「映画制作の過程で社会体験を通じて、自立性や協調性などを学んでいただいた」と同会議所理事長の加藤さん。「高校生がシナリオから撮影、出演までやっている。将来、この地域から映画監督や俳優が輩出できるようになればうれしい」とも。受賞した学生からは、「まさか取れるとは思ってはいなかった」「自分でも信じられない感じ」などの声が上がった。