京王線沿線を中心に展開する「啓文堂書店」が行っている「文庫大賞」の今年の受賞作に井上夢人さんの「the TEAM ザ・チーム」(集英社)が選ばれ、12月1日から全店で受賞記念フェアが始まった。
京王書籍販売(多摩市落合1)が展開する同店。京王八王子ショッピングセンター(八王子市明神町3)内など現在、43店を構える。表彰は2007年に「おすすめ文庫大賞」としてスタート。現在は「啓文堂大賞」として、新書大賞、雑学文庫大賞、ビジネス書大賞、文芸書大賞、文庫大賞の5部門で実施。出版社と店が推薦する作品の中から売り上げを基に受賞作を決定する。
候補作は部門ごとに10~15作品を選定。雑学文庫は3月、ビジネス書は4月、新書は6月、文芸書は9月に、それぞれ1カ月間にわたって「候補作フェア」を展開し売り上げを競った。「多くのお客さまに候補作品をお買い求めいただき、各大賞の受賞作が決定した」と同社担当者。
文庫大賞の「候補作フェア」は10月に実施。今回は推薦作14点の中から、「the TEAM ザ・チーム」が「お客さまからの支持を最も集めて大賞に輝いた」という。1日から始まったフェアでは各店に専用コーナーを展開。本には「啓文堂書店文庫大賞 第1位」と書かれたオリジナルの帯を付けたほか、POPでも受賞作を紹介する。
「文庫大賞」2位に貫井徳郎さんの「乱反射」(朝日新聞出版)、3位に有吉佐和子さんの新装版「青い壺」(文芸春秋)が、それぞれ選ばれている。他部門の受賞作は、雑学文庫大賞=佐々木正悟さん「先送りせずにすぐやる人に変わる方法」(中経出版)、ビジネス書大賞=三谷宏治さん「一瞬で大切なことを伝える技術」(かんき出版)、新書大賞=萩本欽一さん「ダメなときほど運はたまる」(廣済堂出版)、文芸書大賞=原田マハさん「楽園のカンヴァス」(新潮社)。
フェアは来年1月31日まで。