京王百草園(日野市百草)で2月9日、晩冬の恒例イベント「梅まつり」が始まった。
多摩丘陵の一角にある同園。江戸時代の享保年間(1715年~)に徳川家康の長男・信康追悼のため、寺の再建と併せて造園された。若山牧水ら多くの歌人が訪れたことでも知られており、園内には歌碑や句碑も建てられている。現在は京王電鉄が管理・運営しており、敷地面積は約2万6000平方メートル。
同イベントは梅の見頃に合わせ、毎年2月~3月にかけて実施。園内には白と紅色の花が混在する「思いのまま」や「月影」など約50品種500本の梅が園内を彩っており、休憩所「松連庵」前の梅の木「寿昌梅(じゅしょうばい)」は樹齢が300年を超える。「園全体の見頃は2月下旬~3月上旬ごろを予想している」と同社。
期間中、茶会や歌謡ショー、マジックショーなどの催しを土曜・日曜を中心に展開。園内に松尾芭蕉の句碑があることにちなんで、「奥の細道」の旅で訪れたとされる秋田、福井、岩手3県のアンテナショップも期間限定で出店する。今月16日・17日には「あきた美彩館」(港区)が秋田の銘酒の試飲販売会などを開催。23日・24日には福井県の「ふくい南青山291」(港区)、3月2日・3日には岩手県の「いわて銀河プラザ」(中央区)が登場し、それぞれ地元の食材や名産品を販売する。
今月25日からは、ひな祭りの時期に合わせて、「つるし雛(びな)まつり」も実施。茶室を中心に飾り付けるほか、同園スタッフの説明を受けながら、つるし雛を見学するツアーも行う。飾り付けとツアーは3月3日まで。
開園時間は9時~17時。期間中無休。入園料は、大人=300円、小人=100円。3月17日まで。