工業用接着剤の開発・製造などを行っているスリーボンド（八王子市狭間町）は9月29日、クリエーターを支援する新たな文化支援活動「Creators' Bonding（クリエーターズボンディング）」を立ち上げた。

対談をチェックする松本さん

　クリエーター同士、クリエーターと企業・団体などを結びつけるプラットフォームを目指す同プロジェクト。「くっつく」の語呂合わせから、接着剤メーカーによる業界団体・日本接着剤工業会（千代田区）が働きかけて制定された、「接着の日」に合わせて立ち上げられた。

　クリエーターへの「つながりの場」の提供のほか、クリエーターとのオリジナル作品の制作・発表などを活動の軸に据える。「接着剤メーカーらしく、人と人とを結びつける支援ができるのではないか」とプロジェクトに携わる同社宣伝企画部の松本さん。既に映像作品の制作に着手しており、「中身に、ご期待いただきたい」とも。

　プロジェクトの展開に合わせ、ホームページや新聞「SANKEI EXPRESS」などを通して、さまざまな分野で活躍するクリエーターとの対談企画を実施。第1回には数多くの映画やテレビCMなどを手掛けるロボット（渋谷区）の映画プロデューサー・安藤親広さんが登場し、創造力を高める鍵などについて掘り下げた。「幅広くいろいろな方の話を聞いてみたい」と松本さん。「世界の歴史、文化、芸術などに触れて、創造について調査・研究してみたい」と話す。

　これまでにも人や文化、社会など、「くっつけたいもの」を一般から募集する「スリーボンドくっつく大賞」や、対談を通してコミュニケーションの重要性を再確認する連載企画「くっつく絆メカニズム」などを展開してきた同社。「人と人とをより積極的にくっつけていきたい」と松本さん。今回の名称にある「ボンディング」には、「人と人との絆の形成」の意味があり、「コラボレーションとは違うものとして、この名前にはこだわりがある」と話す。「われわれ自身が接着剤となって、人と人とをつなげることができれば」とプロジェクトに期待を込める。