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八王子の中小企業が「カーオーディオが室内で楽しめるケース」開発

カーオーディオケースを手掛ける電匠の安斎社長(中央)と望月さん(左)、瀬谷さん(右)

カーオーディオケースを手掛ける電匠の安斎社長(中央)と望月さん(左)、瀬谷さん(右)

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 電子機器の製造販売を手掛ける電匠(八王子市新町)が7月、カーオーディオを自宅で楽しめるオーディオケース「LE801」を発売した。

「LE801」にはカーオーディオを組み込んで使う

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 カセットデッキ、CDプレーヤー、MDプレーヤーなどのカーオーディオを家庭でも使えるようにする同装置。サイズは幅=約28センチ、高さ=約7センチ、奥行き=約26センチ。重さは約2.2キロ。

 同装置は、カーオーディオ規格の「1DIN」サイズに対応。車載用の12ボルトオーディオ機器を家庭用の100ボルト電源で動かせるよう電圧を変換し、ケース内の配線とスピーカーをつなぐ事で簡単に音楽が楽しめる構造になっている。

 開発のきっかけは、安い価格で販売されている中古のカーオーディオを何かに応用できないかと考えたことから。同社の安斎秀一社長は「カーオーディオを家でも聴けるケース装置を作ってみようというアイデアから始まった」と話す。昨年末頃から開発に着手し約7カ月で販売にこぎ着けた。

 「技術担当の望月さん・瀬谷さんとともに開発を進める中で、世界共通の規格として、1DINと2DINがあるという事を知るところから始まった」と安斎社長。機器の出入り口となるパネル前面は大きく切り抜かなければならず、その技術を持つ板金業者を探すのも大変だったという。瀬谷さんは「一度見積もりを取ったらすさまじい額になった。もう一度、設計をやり直して見積もりを取り直したら、さらに高くなってしまった(笑)」と振り返る。

 メーンターゲットは80年代にカーオーディオを楽しんだ世代。木目を生かしたサイドカバーに、スピーカーの接続端子には金メッキを使うなど高級感のあるデザインにこだわった。品質にこだわるあまり、部品探しに秋葉原の専門店を巡る日々を送ったという。

 「部品に本当に金メッキが施されているかどうかを調べるために、漂白して確かめた事もある」と瀬谷さん。「調べた所、大丈夫だったので安心した」と目を細める。「ネジも表に出るものなので、頭が低くて色が黒いものを探してきた」とこだわりを隠さない。

 今後は月産100台を目標に手作りで生産を続けながら、同製品の認知度アップを狙う。安斎社長は「カーオーディオには技術が詰まっているし、資源の有効活用という点からも思い入れがある。眠っている機器を活用してもらえれば。2台目、3台目の家庭用オーディオとして楽しんでもらいたい」と期待を込める。

 シャンパンゴールドとブラックの2色展開。価格はオープンプライス。

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