東京工科大学(八王子市片倉町)の女子学生4人が今春から、アイドル活動「ゆめ研」を展開し話題を呼んでいる。
「夢をかなえる実学主義アイドル」として大学卒業までの期限付きで活動している「ゆめ研」。同大メディア学部3年の古畑早紀子さん、高橋美幸さん、荒井悠希さん、神田朝子さんの4人が、音楽産業や映像制作、アイドルのビジネスモデルなどの研究を進めるため、実際にアイドル活動を経験しようと結成した。当初は「夢みる女の子卒業研究室」の名で活動していたが、7月末に「ゆめ研」と改名し新たなスタートを切った。
初舞台は、4月20日に八王子駅近くのみずき通りで行われたイベント「ガールズユニット・フェス」。メンバー全員、アイドルの経験はまったくなかったため、「アイドルらしいステップの練習から始めた」と荒井さん。「自己紹介を考えたり、振り付けを考えたり、衣装を自作したりと大変だった」とも。
この経験を踏み台にして、大学対抗の女子大生アイドルイベント「UNIDOL(ユニドル)」に出場。「アイドルの聖地」として知られるライブハウス・品川ステラボール(港区)の舞台では、結成3カ月にして約2000人を前にパフォーマンスを披露するなど注目を集めた。残念ながら本選に進むことはできなかったが、「『ゆめ研はいい』と言ってもらえたし、名前も覚えてもらえたので結果には満足している」と神田さん。
その後も積極的に活動を行っており、8月1日に行われたライブイベント「夏だ!祭りだ!音楽だ! キャンぱち音楽祭 in 八王子まつり!」にも参加。イベント中、「八王子のソウルフード」をうたって、「パンカツ」の普及を目指す「日本パンカツ協会」の公認アイドルで、八王子をベースに活動するアイドルユニット「8princess(エイト・プリンセス)」を目の前に、自ら「日本パンカツ協会非公認アイドル」を宣言するなど話題は尽きない。
秋にはオリジナルCD「ゆめ研レポート」をリリースする予定で、「『夢を見ているだけの女の子を卒業して、自ら夢をつかみにいこう』という活動コンセプトを体現したような曲」と古畑さん。同曲のプロモーションビデオ制作など「やりたいことはたくさんある」とメンバー全員、夢を膨らませる。
ユニットの認知度をさらに高めていくのが今後の目標といい、荒井さんは、「『ゆめ研』はそれぞれの個性を推しており、新しいこともやりたい放題。10人中2人くらいの方が好きになってくれれば」と話す。高橋さんは「1年8カ月後の卒業ライブを目標に、無事に4人で最後までやり切りたい」と意気込む。