八王子市は12月15日、今年8月末に起こったゲリラ豪雨に関する記録集をまとめ、発行した。
今年8月は全国各地で局地的な豪雨が数多く発生。特に8月末に発生した豪雨では、八王子市内で床下浸水=151棟、床上浸水=36棟、土砂崩れ=30カ所などが発生したほか、京王高尾線・高尾駅と高尾山口駅の間で、崩れた土砂に列車が乗り上げて脱線するなど、大きな被害を残した。気象庁は今年9月、8月26日~31日の間、全国各地で局地的に発生した豪雨を「平成20年8月末豪雨」と命名している。
市はこれを受け、災害を忘れずに教訓として残していくことを目的に、被害の様子や経緯、雨量データなどの記録をまとめた記録集の発行を計画。この度の発行となった。
記録集では期間中の時間ごとの雨量などの記録のほか、住民が避難した模様やライフラインに起きた被害の状況などが図や写真を合わせて説明している。増水した川の様子や土砂崩れの様子など、そのときの様子を生々しく伝える写真なども含まれている。
市は記録集で「こうした災害は、時が過ぎると人々の記憶から薄れがちとなってしまう。市では、今回の災害を忘れることなく、これからの災害対応に生かすため、すべての避難勧告を解除したことを契機に記録集を発行することにした」と話す。
記録集はA4版21ページで、同市のホームページや市内図書館で閲覧できる。