八王子駅・京王八王子駅周辺の飲食店で6月7日~10日、食べ歩きながら街を巡るイベント「バルベリー八王子」が行われるのに合わせて、杏林大学(八王子キャンパス=八王子市宮下町)の学生が外国人の参加に向けた活動を進めている。
今年で2回目を迎える同イベント。飲食店など52店が参加し、4日間にわたって各店がそれぞれ趣向を凝らした特別メニュー「バルベリーメニュー」を提供する。
開催に合わせ、同大総合政策学部の久野新准教授のゼミ生がイベントに協力。学生が参加客を店までアテンドするプロジェクトを進めている。今回は特に留学生や観光客など外国人客の参加を増やそうと注力しており、市内の飲食店を対象とした調査やホテルなどでのチラシ配布に向けた準備などを行っている。
日頃、外国人の宿場町としての八王子について調査研究など行っている同ゼミ。今回のプロジェクトには、留学生10人を含む30人を超える学生が参加。「当日、外国人がどれくらい来るのかのリサーチから始めている」とリーダーを務める総合政策学部総合政策学科3年の三浦貴将さん。「どのくらい来て、どのように私たちが案内するのか。当日に問題が起きないようにするためには、どこに留学生を配置して、どう動かせばいいかまで考えなければならず模索中」とも。
期間中、100人の外国人をイベントに参加させることが目標。「参加してくれている留学生のみんなにも、この活動に参加して良かったと思ってもらいたいので、何としても成功させたい」と意気込む。
「学生がさまざまな企画を実施したり、課題を解決したりすることを重視している。八王子の大学なので、八王子に貢献したいというのもある」と久野准教授。学生たちは自主的に動いており、「八王子を訪れる外国人の数が増えているということで、その力を飲食店にも向けようと、どうすればら外国人に八王子のいい店を知ってもらえるのかを考えてきた。これだけ時間を投入したからには成果を出し、多くの方に八王子の飲食店の良さを知ってもらえれば」と期待を込める。
「街中のイベントで外国人向けのアテンドサービスというのは、もしかしたら初めてかも」と「バルベリー八王子」のプロジェクトに携わるまちワイ(旭町)の星見さん。「八王子は高尾山を含めて外国人の方がたくさん来るエリア。商業活性化の一つの可能性として街中に外国人の方に入っていただき、少しでも交流や経済向上の一躍を担ってもらえれば。イベント後、店や地域からのフィードバックの分析が大事。来年以降につなげられるようきっかけにしたい」と話す。
開催まで1週間ほど。既にチケットは全体で500枚ほど販売されており、出足も好調だという。星見さんは「新しい参加店もあるし、2回目の参加となる店もメニューのクオリティーをよりいっそう高めているので、ぜひ参加してほしい」と呼び掛ける。
イベントでは、「Brasserie BASEL」(明神町3)、ブラジル料理とサッカーをメーンに扱うバー「NossA」(三崎町)、ジャズバー・カフェ「ロマン」(中町)、アニメソングのDJプレーを楽しむバー「Gluck(グリュック)」(三崎町)などの中心市街地にある飲食店を巡る。
参加にはチケットが必要。5枚つづりで、前売り=3,300円、当日=3,500円。ホームページのほか、参加各店や八王子駅前のコインパーキング・シミズパーク24(旭町)並びの売店「Yショップいっぷく」などでも扱っている。