西東京バス(八王子市明神町3)が7月17日、携帯電話・スマートフォン専用の電源コンセント搭載した路線バス「電源バス」を公開した。
日野自動車製のバスではつり革に段差をつける実験的な取り組みも
通勤・通学などで長時間バスに乗車する利用者に向けたサービス向上を狙い導入を始めた同バス。三菱ふそうバス、いすゞ自動車首都圏、東京日野自動車の3社に開発を依頼し、今月から順次導入を進めており、現在は6台が運行している。「路線バスの新製時に充電用コンセントを搭載することは日本でも珍しい取り組み」と同社広報担当者。
コンセントはバスの中扉後部の窓側座席にひとつずつ取り付けられており、中型車では8個、大型車では12個設置。乗車中は自分の充電器を使って無料で充電できる。電力使用量の大きいパソコン等は利用できない。「利用されるお客さまは沿線に学校が多いことから、大学生・高校生の方が多く、日常的にバス車内でスマートフォン等を利用される光景が見られる。バス車内に常備しているアンケートハガキにも充電用コンセントの設置に関するご希望をいただき、今回の導入に至った」と話す。
このほか、日野自動車製のバスでは、大学などへの運行を見込んで定員は変えずに後部座席の数を減らし、天井に手すりをつけることで混雑時でも乗降しやすいようにしたほか、つり革もあえて段差をつけて取り付けるなど実験的な取り組みも。「年配のお客さまで女性の方だとつり革まで届かないケースがある。運転手もそういう場面をよく見るようなので試してみている」と話す。
今後、同社では11月までの間に合わせて23台の同バスを導入する方針。「今後も毎年の車両更新に合わせ導入を進める予定」と意気込む。