Jリーグ入りを目指す八王子のサッカーチーム「アローレはちきたFC」は、今シーズン最終戦となる11月29日の「FC品川」との試合が不戦勝に終わったため、念願だった東京都社会人サッカーリーグ1部への昇格はかなわなかった。
戸吹スポーツ公園(八王子市戸吹)を拠点に活動する同チーム。サッカーを通じた地域活性化を目指して、2011年に創設された。社会人で構成されるトップチームは東京都社会人サッカーリーグの2部に所属している。
シーズン開始以来、11勝1分けと好調だったアローレはちきた。12勝1分けで先にシーズンを終えた1位の「SPERIO城北」を得失点差で上回って優勝とリーグ1部への昇格を決めるためには、最終戦で7点差以上をつけて勝利することが必須条件となっていたことから、同日の試合には注目が集まっていた。
しかし、開催前日に「FC品川」側から選手がそろわないことを理由に試合を中止にしたいと連絡があったことから状況が一転。不戦勝は規定により「5対0」の扱いとなることから、加算された得点では順位を逆転させることはできず、優勝と昇格を逃すという同チームにとっては残念な結果となってしまった。
「この一件で多くの方から励ましの声をいただき、八王子のみなさんへの感謝と、この悔しさをばねに本当に強いチームを作ろうというのが現在の気持ち」と、チームを運営するNPO法人「はちきたSC」の紙本さん。12月からチーム加入希望者を対象とした選考会も行うなど来シーズンに向け動き始めており、「われわれは『八王子からJリーグヘ』という夢を決して諦めない。どんな困難があっても八王子を愛する皆さんとともに地元の子どもたちを育て、Jリーグ参入を果たし、八王子を盛り上げる」と意気込む。