京王電鉄は3月11日、京王線・京王井の頭線で走行中の全列車を対象とした緊急停止訓練を行う。
日本の観測史上最大となるマグニチュード9.0を記録した「東北地方太平洋沖地震」の発生時刻である14時46分に実施する同訓練。東日本大震災の発生後、2012年から毎年同日に実施している。
訓練では運転中にいったんブレーキをかけ停車した後、順次運転を再開。乗務員による異常の確認や車外への脱出訓練などは行わない。訓練によるダイヤへの影響はないという。
同社は訓練を前に「2011年の東日本大震災を受け、地震災害時の緊急停止の対応を訓練する目的」と書かれた貼り紙を駅に掲示するなどして利用客に理解を求めている。災害時の初動対応などは取り決めており、広報担当者は「その時間に地震が起きたことを想定して確認する。長い時間止めることが目的ではなく、いったん止まった後、異常がないことを確認した上で再び動き出すことが大事なので、そのための訓練」と説明する。
広域八王子圏では、小田急電鉄や多摩モノレールでも同様の訓練を実施する。