八王子市内を対象としたコミュニティーFM局「八王子FM」の開局を目指している八王子エフエム(八王子市みなみ野4)が6月20日から、サポーター会員制度「はちエフ千人同心」のメンバーを募集するなど開局に向け準備を進めている。
まちおこしや防災、防犯、地域連携などを目的に市制100周年を迎える今秋の開局を目指している「八王子FM」。昨夏に開局準備室を設置、6月中旬には総務省関東総合通信局が免許申請を受理されたことをホームページ上で公表するなど開局に向け動いている。
今回は年会費5,000円のサポーター会員制度を立ち上げ。江戸幕府の家臣団で、現在の北海道である蝦夷(えぞ)地の開拓や多摩の村々の調査なども手掛けた「八王子千人同心」をモチーフに、「1000人いれば面白いことができる」として参加を呼び掛けている。
番組企画への参加権や友人らと合わせて10口以上申し込んだ人を対象に、5分程度のPR出演枠を提供するなど特典を用意。コミュニティーづくりなどの意味を込め、「現代版の千人同心をつくろうというのがコンセプト。地元の人しか知らない八王子の情報を集めて発信していったり、世代間のつながりをつくって絆を深めたりすることで、何かあった時に団結できるような団体になればいい」と同社の中野恵美さん。
中野健次郎社長も「ファンがいるということは事業の評価にもつながる。同じ考えを持っている人が集まって、みんなで盛り上げていこうというスタンス」と説明する。
現在は自社制作率100%を目標に掲げて番組編成を進めているほか、7月3日からは開局を前に地域情報番組を担当するパーソナリティーの募集も開始。今後は番組制作を支えるボランティアスタッフの募集も始めるなどスピードを上げて開局を目指す。
中野社長は「八王子でなければ聞けないというものになったら周波数を合わせざるを得なくなるはず。八王子は大学が多いので大学対抗のミスコンテストや、バンドを集めて大学対抗の音楽祭など学生を絡めたこともやってみたい。八王子FMが日本有数のコミュニティーFMとして注目してもらえるようになれば」と意気込む。