京王八王子駅前のレストランバー「SCENE(シーン)」(八王子市明神町4、TEL. 042-645-8888)が12月12日、オープン30周年を迎えた。
1988(昭和63)年12月12日12時にオープンした同店。1つのフロアにレストランとバーの空間をそれぞれ設け、本格的なフランス料理をリーズナブルな価格で提供している。
ランチは前菜とメイン、デザートなどをセットにしたハーフコース(2,400円)とフルコース(3,600円)、ディナーは、前菜・スープ・メイン料理・デザートなどを合わせたハーフコース(4,200円)、フルコース(5,400円)、旬の素材などを生かした特別コース(8,500円)といったコースメニューを中心に展開。「エスカルゴの壺(つぼ)焼き」(1,200円)などアラカルトメニューも取りそろえる。
八王子・中町で店を構えていたオーナーシェフの杉野福廣さんが、ビルオーナーからの誘いを受け出店。店名の由来は情景を意味する「ワンシーン」のシーンから来ており、「食べたお客さまが、そのシーンを良かったと心に残していただきたいという思いから」と杉野さん。
特にランチタイムは、40~80代と幅広い層に利用されているという。マネジャーの吉見直高さんは「地域の方が日常の中で使っていただけるようになったのは大きな変化。クラシカルなフレンチをコース料理として、ランチタイムに食べていただける店は珍しいと思う。ナイスミドルの方は昔懐かしい味を求めていらっしゃるのかも。若い方にとっては新しい世界かもしれないので、チャレンジしていただければ」と話す。
1月からの1年間を「30周年イヤー」と位置付け、イベント開催なども含めた、さまざまな企画を練っている。「ジャズを聴きながら、おいしいものを安価で食べていただけるようなイベントをやりたい。メニューに関しては、グランドメニューは変わらないと思うがパワーアップはしていきたい」と吉見さん。「人生のワンシーンを演出できる場所であることが店の売り。そして、店のある明神町は個人的には八王子の中の青山だと思っている。100年続くような、皆さんに記憶に残るレストランとして頑張っていき、八王子の青山を活性化させていきたい」と気合を入れる。
杉野さんは「おかげさまの30年。激動を超えた、大変な世の中だった。平成を走り抜いた感じ」と振り返った上で、「プロは基本を大事にしながら未来をつくっていくもの。料理もサービスも基本を大事にしていきながら、新しいものがひらめいたら、それをどう組み立てていくか考えていきたい。自分の基本となるものを忘れず、このまま続けていって若い人にも伝えていければ」と意気込む。
営業時間はランチ=11時30分~15時30分、ディナー=17時30分~22時30分、バー=17時30分~24時(金曜は翌2時まで)。月曜定休。