八王子の魅力を一言で表す「ブランドメッセージ」が、「あなたのみちを、あるけるまち。八王子」に決まった。八王子市学園都市センター(八王子市旭町)で3月3日に行われた「市民フォーラム・未来を語る」の場で、市内のデザイナーが制作したロゴマークとともに発表された。
市都市戦略課がシティープロモーションを目的に企画。八王子の魅力を広く伝えてもらおうと公募による市民15人と市職員5人が参加し、「八王子ブランドメッセージ つくろう・えらぼうプロジェクト」を立ち上げ進めてきた。
昨年8月下旬からグループワークやバスツアーなどのワークショップを重ねた上で、コピーライターの森田哲生さんが文言をブラッシュアップ。「“だから”のやまだ!八王子」「まじわる、たかまる、八王子」「ちょうど、ハッピー。八王子」「あなたのみちを、あるけるまち。八王子」の4つの候補を作り上げた。
昨年12月1日~1月3日には八王子市役所などに投票所を設けて、「ブランドメッセージ総選挙」を展開。市立小学校に通う小学6年生と市内の中学校全生徒も投票し、約2万5000票が集まった。一般からの投票では「ちょうど、ハッピー。八王子」に票が集まっていたが、小中学生の支持でトップに躍り出た「あなたのみちを、あるけるまち。八王子」をブランドメッセージに決めた。制作されたロゴは、八王子の自然を緑、市内を流れる川や空を青、街のにぎわいをオレンジ、鉄道や道路といった都市の便利さを茶で表現している。
石森孝志八王子市長は「多くの皆さんに作成に携わっていただき素晴らしいメッセージが完成した。明るい未来が想像できる、そんなメッセージになったのではないか。全ての市民が八王子の将来に夢や希望が持てるまちづくりを皆さんと共に進めていきたい」と話す。
何に決まるか予測は立てていなかったという森田さん。「小中学生の皆さんに選ばれたということを聞いて意外に感じた」とした上で、ロゴについては「説明しないと分からないものはやめようとお願いした」と話す。「『あなたのみち』の『あなた』に入る部分が何なのか。研究者を目指しているのであれば研究かもしれないし、子育てでもいい。自分の道が何なのか自分に問い掛けてみてほしい。この部分がコンテンツの核になってくれるといいい」と期待を込める。
「次世代を担う子どもたちの意見をしっかり反映できたことはうれしく思っている」と市都市戦略課の今川邦洋課長。今月中旬以降、ブランドメッセージを利用したい団体や企業などに向け利用方法などを公開する方針。「まずはこのメッセージを知っていただいて、使っていただけたら」と呼び掛ける。