炭火焙煎(ばいせん)コーヒー豆専門店「Bull’s Coffee」(八王子市横山町)が3月13日、八王子駅近くのパーク壱番街通り沿いにオープンから半年を迎えた。
紀州備長炭などを使ってコーヒーの生豆を炭火焙煎し販売する同店。昨年1月からオンライン販売を行っているほか、昨年9月13日には実店舗も開店した。「マンデリンG1」「モカハイグレード」などの豆を扱っており、焙煎の度合いを数値化することで客の好みに合わせて焙煎。渋みやえぐみなどの原因となる豆についた「シルバースキン」と呼ばれる薄皮も除去するなど工夫している。
店主の牛久保慧一さんは「店主がおいしいと思ったものではなく、お客さまに合った味を出すのが当店の強み。釜から上げるタイミングやいり方で豆が2、3グラム軽くなるだけでも味は変わってくる。自分が好きなものが探せる」と話す。
「将来的に喫茶店をやりたい」と考えていたという牛久保さん。コワーキングスペース「8Beat(エイトビート)」(三崎町)で行われた創業スクールを受講したことが開店のきっかけになった。「創業スクールで席が隣だった人が、たまたま炭火焙煎をやっている方だった。授業の終わりに『焙煎を見せてください』とお願いした」と牛久保さん。
「八王子をコーヒーの街にしたいという思いを受け継いだ。コーヒーの入れ方の講座をさせていただくなど、こつこつと積み重ねて自信がついてきたので、ようやく店を開くことができた」とも。
オープンから半年がたち、地元客を中心に親しまれているほか、「自分で焙煎をしているようなコーヒーを趣味としておられる方が、ネットを見て来られることもある」と牛久保さん。「シフォンカフェ Bon・mu(ボン・ムー)」(明神町2)でコーヒーに関するイベントを行うなど、八王子でのコーヒーの普及にも取り組んでおり、今後はコーヒーを題材にした動画の配信や焙煎体験、コーヒーの淹れ方講座などワークショップも開催していく予定。「コーヒーの敷居を下げたいという気持ちがある。やっていることはシンプルであることをワークショップなどで少しずつ伝えられたら」と意気込む。
営業時間は11時~18時。木曜・金曜定休。