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八王子の「町屋カフェ」夜は日本酒場に サンフランシスコから移住の夫婦手掛ける

「DOZOSAKE 金多屋」として営業

「DOZOSAKE 金多屋」として営業

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 八王子駅近くの「町屋カフェ 金多屋(かねたや)」(八王子市横山町)で8月8日、夜限定で日本酒をメインに料理を提供する「DOZOSAKE(ドウゾサケ) 金多屋」の営業が始まった。

各地の蔵元から集めた日本酒を提供

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 国道20号(甲州街道)沿い「八王子駅入口東」交差点近くに位置する同店。2017(平成29)年9月に「町屋カフェ 金多屋」としてオープンした。1912(明治45)年に酒屋として開店した「金多屋」の建物と屋号を生かしており、築約70年の倉庫だった建物をリノベーションし、カウンター席・テーブル席など25席を用意。現在でも日中はカフェとして営業している。

 今回は「無添加の日本酒を無添加のおつまみで」をテーマに展開。店名は日本語の「どうぞ」に由来する。全国各地の蔵元から集めた酒を少量からでも味わえるようにと、60ミリリットルほどを300円からテイスティングできるほか、フードメニューについては、トマトとパクチー、玉ねぎなどを合わせた「サルサ&オーガニックコーンチップス」(450円)が一番人気になるなど和にしばられず提供する。

 店長のミワ・ウォングさんと、日本酒の利き酒大会で全国一になり「日本酒リード」をうたうデイヴィッド・チークさんの2人が夫婦で手掛ける。日本酒好きが講じて、米・サンフランシスコから来日。米国にいた時から日本酒に携わっていたという。

 店に並ぶ酒は季節なども踏まえて、すべて自ら選定。市内の畑で野菜を育て、それを料理に生かすなどこだわる。「サンフランシスコはいろいろな国の野菜が手に入り豊富だが、こちらだとそうもいかないので、ないなら植えようと思った」とミワさん。「おいしいものとお酒、楽しい人たちがいればおいしく感じられるんじゃないか」と話す。

 店を運営する楓設計室(横山町)の加藤陽介社長はもともと「金多屋」が酒屋だったことから、「酒とは縁があるのかも」と話す。「サンフランシスコでの生活を捨ててまで、日本に来るという日本酒への情熱は半端じゃない。日本酒が好きで日本に来た方々なので応援したいと思った」。当初は店の設計を依頼されていたが、「最初に会ったときに運命のようなものを感じた。『まずはうちでやりますか?』と提案した」と振り返る。

 店の空いている時間を貸す「間貸し」ではなく、「われわれのチームに入ってもらい、一緒にやっていく形を取った」と加藤さん。「アメリカから来た夫婦が店を回すなんて、こんなに面白いことはない。今年で107年になる『金多屋』でやるのは非常に面白いと思った。インバウンドのニーズが増える中、日本酒好きのネットワークを世界に持つ2人の発信力は大きい。世界のハブになってくれるとうれしい」とも。

 営業時間は、火曜~土曜=18時~23時、日曜=13時~18時。月曜と第3日曜定休。

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