八王子市内を舞台にした「スーパーアルプス 全関東八王子夢街道駅伝競走大会」が2月9日、開催された。
八王子市などが主催し、1951(昭和26)年から毎年行われている同駅伝。今年で70回目。八王子駅北口を出発地点として、甲州街道(国道20号)などを通って市内を巡るもので、1部=一般男子、2部=大学男子、3部=高校男子、4部=市内中学男子、5部=一般女子、6部=大学女子、7部=高校女子、8部=市内中学女子の8つの部門を設けている。今年は506チームが出場した。
今回は70回目の記念大会であることに加え、東京オリンピック・パラリンピックの機運醸成に向け、八王子出身のタレント・ヒロミさんをゲストに迎えて開催。出走に合わせてスターターを務めたほか、レース終了後、八王子市立第5中学校で行われた表彰式では、石森孝志八王子市長と共にプレゼンターとして登場。入賞者に盾を手渡し、握手を交わした。
大会の運営に当たっては、選手と役員を各中継所や第5中学校に送り届けるため東京工科大学、山野美容芸術短期大学、明星大学の各校のスクールバスを使用するなど地元を挙げて盛り上げた。
各部門の1位はそれぞれ、1部=島根オレゴンプロジェクト、2部=中央大学A、3部=国学院久我山高校、4部=中山中学校、5部=青春ランナーズA、6部=拓殖大学女子陸上部、7部=錦城学園高等学校Bチーム、8部=南多摩中等教育学校だった。
閉会式の前には、ヒロミさんと「J:COMチャンネル 八王子」の番組「八王子人(じん)図鑑」のインタビュアーも務める通訳や翻訳を手掛ける蛇滝商会(八王子市東浅川町)のデレック・ウェスマン社長の2人によるトークショーが行われた。
「どうも八王子出身でございます」と言ってステージに登場したヒロミさん。夢街道駅伝を見たのは今回が初めてで、「駅前からのスタートだったので、ちょっとびっくりした。なかなか走れるところじゃない」と話し、「中学校対抗でやってもいいのでは。不良を集めて1チームずつ作らせ走らせればいいのに」と提案すると観客からは笑いが起きた。
ヒロミさんは「申し訳なくて今まで八王子のイベントは断ってきた」と明かした上で、今回スターターを引き受けたことについては、「言われなくても八王子をアピールするつもりでやってきたが、兄が何十年かぶりに電話をしてきて、命令口調で『スターターをやれ』と言われたので断るという選択肢はなかった」と話した。
デレックさんが「八王子の好きなところは」と質問すると、「八王子で生まれ八王子から出ないで生活ができるくらい整っている。住むには良い街だと思う」と評価。「東京とはいえ話す内容は田舎とあまり変わらない。東京出身といっても八王子というと半笑いされる」などと自虐ネタで盛り上げる場面もあった。
「八王子の皆さんはヒロミさんのことをプライドに思っている」とデレックさんが話すと、「八王子出身の芸能人の皆さんは増えているし、スターも生まれている。八王子は東京都の中で一番大きい。皆さんプライドを持っていきましょう」とヒロミさん。子どもたちへ「いろんなことにチャレンジしていただけたら」とメッセージも送った。