JR東日本が10月21日、2021年春にダイヤの見直しを行い、終電時刻などを繰り上げると発表した。
京王線では、10月30日・31日のダイヤ見直しで、新宿方面の最終電車が10分ほど早まる駅もある
保守作業時間の拡大を目的に行う今回の見直し。同社は「鉄道工事における働き方改革の実現や鉄道設備の設置・保守のスピードアップによるサービス向上を図るとともに、新型コロナウイルス感染症の拡大を契機とした乗客の行動様式の変化に対応していく」と説明する。
今回は終電時刻繰り上げなどの概要を発表した。繰り上げなどは、都心から郊外、郊外から都心のそれぞれの方面の列車で行う予定で、対象となるのは中央線快速電車や横浜線など17線区。初電の繰り下げは5線区で行う。
広域八王子圏では、東京駅を0時15分に出発する中央線快速高尾行き最終電車を、高尾着で30分程度繰り上げる予定。高尾から先の大月行きについては現在、23時30分に出発する中央特快が最終だが、こちらも16分程度繰り上げるという。
横浜線は、東神奈川発八王子行きについてはほぼ現行通りとしており、八王子発については現在、東神奈川行き23時41分が最終となっているが、3分程度の繰り上げを見込む。橋本行きについても3分程度繰り上げる。町田行きについては、現在の0時14分発から15分程度繰り上げるという。八高線の初終電時刻は、ほぼ現行通りとなる見込み。
終電時刻繰り上げに当たっては、混雑による「3密」に配慮するとしており、一部の線区では終電前の列車の増発を予定する。金曜などは終電前に臨時列車を運転することもあるとしている。新しいダイヤの実施日や詳細時刻は12月に発表する予定。
ダイヤ見直しについては、京王電鉄が10月30日・31日に有料座席指定列車「京王ライナー」増発など見直しを行う予定。列車の種別や行き先変更から、一部の駅では新宿方面への最終電車が10分前後早まる所がある。京王電鉄広報担当者はダイヤ修正について、「お客さまのご利用状況を受けたもの」としており、「終電時刻繰り上げなどについて、現時点では検討していない」と話す。