バド・インターナショナル八王子営業所(八王子市越野)が発行する西多摩地区向けフリーマガジン「nicotto」(ニコット)が6月、創刊1周年を迎えた。
同社はポスターやカタログ、パンフレットやホームページ制作などを行っており、同誌は社内の編集部で手がける。東京23区外の市部全域で、20~30代の女性を対象にする。現在の発行部数は約10万部。オフィスへの直接配送や配布スタンドを使った配布のほか、JR八王子駅などで手渡しによる配布も行っている。
きっかけは2005年1月に山梨を対象として始まったフリーマガジン「チュスマ」。同誌の企画者で「ニコット」で副編集長を務める羽鳥さんは「フリーペーパーが世の中でブームになり始めた中、東京中心の情報を扱った雑誌が多いので、東京に近い近県で東京と地方をつなぐような媒体があれば面白いかもしれないと思い始まった」と振り返る。山梨を対象にしたのは、「山梨が一番、フリーの媒体が少ない」(同)からだという。
「チュスマ」も20~30代の女性が対象。「地元にブライダル情報誌があったもののムック形式しかなく、雑誌では費用が高い上に埋もれてしまう」というクライアントからの要望で地元ブライダル業界の広告をメーンに据えた。「3年間の成長を経て『チュスマ』は山梨でかなりの認知度が上がった」と羽鳥さん。
「ニコット」はこの「チュスマ」での経験を踏まえて、昨年1月に企画が持ち上がり、同年6月に創刊した。「ニコット」の誌名は「毎日をニコっと過ごそう」というフレーズから。「表紙のイラストがかわいくなった」と創刊当時と今を比べる羽鳥さん。現在では認知度も上がり、「オフィスに置いている在庫が1カ月を過ぎるとなくなっている」状態だという。
同誌を通じて、そごう八王子店やコミュニティーFM「FMさがみ」、八王子観光協会などとの協力案件も手がけてきた羽鳥さんは「地元貢献できることがまたうれしい」と話す。「ニコットを読んで、皆さんが毎日を笑顔で過ごせるようになれば」とも。
次号発行は8月6日を予定。