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高尾山口駅前に体験型ホテル「タカオネ」 アメニティーにまき

7月17日に開業する「タカオネ」

7月17日に開業する「タカオネ」

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 京王線・高尾山口駅前のホテル「タカオネ」(八王子市高尾町)が7月17日、開業する。

「スーペリアルーム」の様子

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 京王電鉄が手掛け、宿泊施設やイベントの運営事業を手掛けるR.project(千葉県鋸南町)が主体となって運営する同施設。高尾山口駅から徒歩1分の場所にある1990(平成2)年完工の旧ホテルをリノベーションし、高尾山エリアの遊び方・過ごし方・泊まり方を提案する「活動ホテル」と位置付ける。

 建物は地上5階建てで、延べ床面積は約2130平方メートル。客室は28室。定員は172人。名前は、高尾山の名の由来ともなっているという「高尾根」から、日帰り登山の場として親しまれてきた高尾山で泊まる拠点として「タカオネ」に決めた。

 客室は「スタンダード」「スーペリア」「スーペリア(2段ベッド)」「テラス」「ルーフトップバス」の5つのタイプを用意した。「スーペリア」では、布団を敷くことで9人まで泊まることができる。宿泊客には高尾山での過ごし方を練るための地図などをまとめた「アクティビティーマップ」をチェックイン時に配付。全ての宿泊プランにはアメニティーとして、まきを付けており、中庭で火おこしやたき火が楽しめるようにした。

 一般にも開放する1階では、カフェダイニング「KITCHEN(キッチン)」を展開。八王子産の食材を使ったメニューや高尾ビール(下恩方町)と共同開発したオリジナルビールなどを提供する。そのほか、地元の作家やメーカーとコラボしたという土産やオリジナルグッズ・シューズの無料レンタル、アウトドア用品の中古販売などを扱う「STORE(ストア)」も設けた。

 7時~18時は、ラウンジなど施設内の一部を一般に開放する「テレワークプラン」を提供する。同プランにはサービスとしてシューズの無料レンタルを付けており、仕事の合間に高尾山に登ったり、ランニングを楽しんだりするニーズを見込む。団体向けに「スターウオッチング」「サンライズハイク」「アウトドアクッキング」など、15のアクティビティープログラムも用意。

 2018(平成30年)にホテルを取得し、翌年から「高尾山リノベーションプロジェクト」を立ち上げて準備を進めてきたという。同社開発企画部企画担当の十河信介さんは「縁あって建物を取得した。させて頂いた。それを機に『高尾山の楽しみ方を広げていこう』というコンセプトの下、ホテルのリノベーションを進めてきた。それほど大きくはないものの、いろいろな泊まり方、楽しみ方ができるホテルにできたら」と話す。

 「高尾山は昔から手軽に日帰りできるということで、たくさんの方に楽しんでいただいているが、もっとじっくり楽しんでいただきたいという思いが京王電鉄としても、高尾山ファンとしてもある」と十河さん。「箱だけ作るのではなく、泊まり方、遊び方、高尾山の過ごし方を提案できる施設にしたい。単なるホテルのリノベーションというよりは、高尾山全体のリノベーションプロジェクトの一つと捉えている。泊まっていただくことで、朝・昼・晩と、さまざまな時間帯の高尾を楽しんでいただきたい」とも。

 八王子駅前には京王プラザホテル八王子(旭町)があるが、十河さんは「ここは泊まることが目的というよりは、高尾を楽しむ拠点と捉えている。お客さまを食い合う認識は持っていない」と話す。周辺には日帰り温浴施設「京王高尾山温泉/極楽湯」(高尾町)など京王が関わる施設などが多いことから、「オール京王でバックアップしていく。持っている資源をうまく活用して、高尾山に今までなかった引き出しを作っていくことで新たな楽しみ方を作っていきたい」と意気込む。

 個人宿泊プランの料金は、スタンダード=7,000円~、スーペリア=8,000円~、テラス・ルーフトップバス=9,000円~。テレワークプランは1日1,500円。営業時間は、KITCHEN=8時~20時、STORE=8時~19時。

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