八王子市が8月21日、今秋に運用を始めるデジタル地域通貨の愛称を「桑都(そうと)ペイ」に決めたと発表した。
市は市内のみで利用できるデジタル地域通貨を発行する基盤を構築するため、国の地方創生臨時交付金を活用し、昨年度2月補正予算の中で事業化した。地域経済とコミュニティーの活性化を目的としており、10月中旬~2024年2月末まで市内の加盟店で利用できるようにする予定。
7月1日~同20日にかけて、「八王子市の地域やイメージにふさわしいもの」「親しみやすく、覚えやすいもの」などを条件に通貨の愛称を一般公募した。市内外を合わせて762件の応募があり、その中から「桑都ペイ」と命名した。
市は今回の愛称選定の理由について、2020年6月に高尾山を題材にした「霊気満山(れいきまんざん)高尾山 ~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~」が都内初の日本遺産に認定されたことを受け、「『桑都』に慣れ親しんでもらうため」と、11月4日・5日に東京たま未来メッセ(東京都立多摩産業交流センター、八王子市明神町3)で開催される「日本遺産フェスティバル in 桑都・八王子」との連携を含めて、「市内外の方に本市の魅力を発信するため」と説明する。
今回のデジタル地域通貨については、スマートフォン向けの専用アプリを使い、1ポイントを1円として、キャッシュレスで決済できるようにする。通貨の購入は先着順で、チャージしたポイントは利用者間での交換も可能にする。これにより地域で行われるイベントで参加品代わりにするなどの利用も見込む。1人当たり9,000円を上限にチャージ金額の30%をプレミアム分として付与するほか、1人当たり1,000円を上限にイベントなどに参加することでポイントを付与するなど特典も用意することにしている。
通貨の利用開始時期や利用方法などについて、市の担当者は「決まり次第知らせる」と話す。