バスクチーズケーキ専門店「THE BASQUE(ザ・バスク)」(八王子市みなみ野3)がオープンして1カ月がたった。
横浜線八王子駅みなみ野駅から徒歩9分、みなみ野保育園前交差点近くにオープンした同店。店にはカウンターと商品を置くショーケースのみ設け、スペイン・バスク地方が発祥とされる「バスクチーズケーキ」を製造販売する。
直径15センチのバスクチーズケーキのホール(4.000円)や、8等分にカットしたケーキ(540円)に加え、季節商品としてさまざまなフレーバーの「季節のバスクチーズケーキ」を販売する。ホールケーキは同店公式ウェブサイトで通信販売も行う。
八王子みなみ野地区にある欧風カレー専門店「がじゅまるの樹」(七国)は2019(平成31)年ごろから、中食需要拡大などを見越し、新たな核となる商品としてバスクチーズケーキの開発に取り組んできたという。「がじゅまるの樹」と共に同店を手がける鳴海椋太さんは「地元が北海道で、北海道に絡んだ食材を使ったデザートメニューを開発しようと思った。その中で、バスクチーズケーキに目を付け、従業員や店の常連に試してもらい反響を見ながら作っていった」と振り返る。
コロナ禍で「がじゅまるの樹」の営業が難しくなった際に、八王子市内のスーパーマーケットなどでケーキの委託販売を始め販路を拡大。現在は「がじゅまるの樹」や古民家ダイニング「となりわ」(横山町)など八王子市内の飲食店に加え、タカヨシ(千葉市美浜区)が各地に展開する食品のセレクトショップ「わくわく広場」などでも販売している。
今回は販売が好調であることを受け、商品の製造機能を「がじゅまるの樹」から切り離すのに合わせ、直売店を作った。「既存店で出していたこともあり、お客さんからの認知度も上がり地域にも根付いてきたと思う。ビジネスの拡大に合わせて、店でやれる限りのことはやってきたが、いよいよ限界が見えてきたので、新たに店を出すことにした。今までは飲食店の中でのテイクアウト販売で購入のハードルも高かったと思うが、専門店にすることで今まで来ていただけていなかった方も来やすくなるのでは」と鳴海さん。
開店当初から売れ行きは好調といい、今後の手土産利用も見込む。鳴海さんは「食感は滑らかで濃厚ではあるが、子どもから高齢の方までどなたでも魅力を感じてもらえる商品になっていると思う。あえてターゲット層は絞らずに老若男女、年代を問わず食べていただきたい。大人は塩やコショウをかけアクセントをつけたり、酒と合わせたりして食べてもらってもよい。それぞれの人に合わせた食べ方を試しながら見つけてもらいたい」と話す。
「バスクチーズケーキ以外を作る気はないし、バスクチーズケーキに特化した店としてやっていきたい。2回、3回と店に来ていただけるように今後は春夏秋冬に合わせて季節を生かした商品も出したい。散歩など八王子みなみ野に遊びに来るついでに立ち寄ってもらえれば」とも。
営業時間は11時~17時。