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版画家・蟹江杏さんの小説に小学館児童出版文化賞 出身地の日野市が舞台

初めての小説が「小学館児童出版文化賞」を受賞した蟹江さん

初めての小説が「小学館児童出版文化賞」を受賞した蟹江さん

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 小学館(千代田区)が主催する「第74回 小学館児童出版文化賞」の受賞作として9月11日、日野市出身の版画家で作家の蟹江杏さんによる小説「あの空の色がほしい」(河出書房新社)が選ばれた。

「あの空の色がほしい」の書影

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 「小学館児童出版文化賞」は、絵本やフィクション・詩・シナリオなどの童話・文学作品、ノンフィクション、科学絵本、図鑑、辞典などの出版物で、幼年・少年少女に推薦したい優れた作品を選出しているもの。1952(昭和27)年に創設された。今回は昨年3月から今年2月までに発表されたものを対象とした。

 蟹江さんは日野市出身で、ロンドンで版画を学んだ後、絵画や舞台美術、壁画、絵本など数多くの作品制作に取り組んできた。「あの空の色がほしい」は昨年5月末に出版した自身初となる小説で、日野市を舞台に絵を描くことが好きな小学4年生を主人公とした物語となっている。同作品は出版後、全国学校図書館協議会(文京区)が「選定図書」に指定した。

 小学館は7月23日、同賞の「読み物」ジャンルの候補作として、蟹江さんの作品を含む6作品を選んだことを発表した。最終審査を経て今回、同ジャンルでは蟹江さんの作品と、まひるさんの「王様のキャリー」(講談社)の2作品を受賞作に選んだ。7作品がノミネートされた「絵本」ジャンルは、はらぺこめがねさんの「山のフルコース」(小学館)が受賞した。

 日野市では蟹江さんが市内の全ての小中学校と図書館に同作品の書籍を1冊寄贈した上で、小中学校では、2学期以降に蟹江さんによる「特別授業ワークショップ」を行う。今秋から来春にかけては、日野市立図書館主催で同作品をテーマにしたPOPを募集するなど蟹江さんとの連携プロジェクトを行うことにしている。

 四六判、224ページ。1,980円。

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